入社手続きの業務手順書テンプレート(業種共通)
内定者から必要書類を集め、労働条件通知書を交付し、社会保険・雇用保険の資格取得を届け出て、PCや社員証を用意します。手順書にしておくと、届出期限の遅れや書類の回収漏れ、入社初日の準備不足を防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 新しく入る人が初日から働ける状態をつくり、法定の届出を期限内に終えることを目的にします。
- 範囲
- 内定承諾から、入社日、社会保険・雇用保険の届出、給与システムへの登録、初月の給与計算の準備まで。
- 始まるきっかけ
- 内定者が内定を承諾したとき
- 頻度・量の目安
- 随時(月0〜10名程度)
- 使う書類・システム
- 入社書類の回収チェック表、労働条件通知書、雇用契約書、就業規則、マイナンバー・扶養控除等申告書、年金手帳または基礎年金番号通知書、雇用保険被保険者証(前職がある場合)
担当と役割
人事担当
書類の案内と回収、労働条件通知書の作成、届出
配属部署の上長
初日の受け入れ準備、業務の割り当て
総務・情報システム担当
PC・アカウント・社員証・制服の準備
給与担当
給与システムへの登録
手順(11ステップ)
- 案内人事担当・目安 15分
1. 内定承諾後、入社日・提出書類・提出期限を内定者に案内する
書類は一覧にして送り、提出方法(郵送・Web)と期限(入社日の1週間前など)を書く。
- 確かめること
- 案内に提出期限を書いたか
- できあがるもの
- 書類の案内
2. 労働条件通知書を作り、入社前に交付する
契約期間、就業場所と業務(変更の範囲も)、労働時間・休日、賃金、退職に関する事項を書く。有期契約は更新の上限の有無も書く。
- 確かめること
- 2024年4月からの明示事項(変更の範囲など)が入っているか
- できあがるもの
- 労働条件通知書
3. 提出された書類をチェック表で確認し、不足を連絡する
マイナンバーは利用目的を伝えて取得し、本人確認(番号確認と身元確認)を行う。
- 確かめること
- チェック表の全項目がそろったか
- できあがるもの
- 回収済みの書類一式
4. PC・メールアカウント・社員証・入館カードを用意する
貸与物は備品台帳に貸与先と貸与日を記録する。
- 確かめること
- 入社日の前営業日までに用意できたか
- できあがるもの
- 貸与物と台帳の記録
- 準備配属部署の上長・目安 30分
5. 初日の予定(オリエンテーション・紹介・最初の業務)を決める
教育担当(メンター)を決めておく。
- 確かめること
- 初日の予定表があるか
- できあがるもの
- 初日の予定表
6. 労働者名簿を作る
氏名・生年月日・履歴・性別・住所・業務の種類・雇入れの年月日などを記載する。
- 確かめること
- 法定の記載事項がそろっているか
- できあがるもの
- 労働者名簿の1行
7. 健康保険・厚生年金の資格取得届を、入社日から5日以内に年金事務所(または健康保険組合)へ出す
電子申請(e-Gov)を使うと窓口に行かずに済む。扶養家族がいれば被扶養者異動届も出す。
- 確かめること
- 入社日から5日以内か
- できあがるもの
- 資格取得届の控え
8. 雇用保険の資格取得届を、入社した月の翌月10日までにハローワークへ出す
週20時間以上かつ31日以上の雇用見込みがある人が対象。
- 確かめること
- 対象者の要件を確認したか
- できあがるもの
- 資格取得届の控え
9. 給与システムに基本給・手当・通勤手当・扶養・住民税の情報を登録する
前職の源泉徴収票を受け取ったら年末調整用に保管する。住民税は前職からの特別徴収の引き継ぎを確認する。
- 確かめること
- 初月の給与計算に必要な項目がそろったか
- できあがるもの
- 給与マスタ
- 初日人事担当・目安 1時間
10. 雇用契約書の署名、就業規則の説明、貸与物の受け渡しを行う
秘密保持の誓約書など社内の書類もこの日に回収する。
- 確かめること
- 受領のサインをもらったか
- できあがるもの
- 署名済みの書類
- 完了人事担当・目安 10分
11. チェック表で全項目の完了を確認し、書類を人事ファイルに保管する
マイナンバーの書類は別に施錠して保管する。
- 確かめること
- 完了日を記録したか
- できあがるもの
- 完了したチェック表
締めのチェックリスト
- 労働条件通知書を入社前に交付した
- 変更の範囲など最新の明示事項が入っている
- マイナンバーの本人確認をした
- 入社書類がすべてそろった
- 労働者名簿を作った
- 社会保険の資格取得届を5日以内に出した
- 雇用保険の資格取得届を翌月10日までに出した
- 貸与物を台帳に記録した
- 給与マスタを登録した
- マイナンバーの書類を施錠して保管した
よくあるミスと防ぎ方
社会保険の届出が遅れる
書類が揃うのを待つと5日を過ぎがちです。基礎年金番号とマイナンバーだけ先に集める手順にします。
労働条件の明示事項が古い様式のまま
2024年4月から就業場所・業務の変更の範囲などの明示が必要です。様式を最新にしておきます。
前職の住民税の引き継ぎを確認しない
特別徴収を引き継ぐか普通徴収に切り替わるかで、初月の控除額が変わります。入社時に本人と前職の状況を確認します。
測っておきたい指標
- 届出の期限内完了率
- 入社初日にPC・アカウントが使えた割合
- 書類の回収にかかった日数
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
雇い入れ時に労働条件を書面で明示し、労働者名簿を作る
入社日から5日以内に届出
入社した月の翌月10日までに届出
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(管理部門(業種共通)・50業務)
- 「入社手続き」を含む50業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
11手順のうち7つは、自動化の候補です
ジンベイ GenRPA
システムへの転記や画面操作の自動化
- 手順4:PC・メールアカウント・社員証・入館カードを用意する
- 手順7:健康保険・厚生年金の資格取得届を、入社日から5日以内に年金事務所(または健康保険組合)へ出す
- 手順8:雇用保険の資格取得届を、入社した月の翌月10日までにハローワークへ出す
- 手順9:給与システムに基本給・手当・通勤手当・扶養・住民税の情報を登録する
よくある質問
- 労働条件通知書は電子で渡してもよいですか?
- 本人が希望した場合は、メールなどで出力できる形で渡せます。希望の記録を残しておきます。
- パートでも社会保険に入りますか?
- 週の所定労働時間と月の所定労働日数が正社員の4分の3以上なら加入します。従業員51人以上の会社では、週20時間以上などの要件を満たす短時間労働者も対象です。
- 入社前に健康診断を受けてもらう必要はありますか?
- 常時使用する人を雇い入れるときは健康診断が必要です。入社前3か月以内の診断結果を提出してもらう方法もあります。