償却資産申告の業務手順書テンプレート(業種共通)
毎年1月1日に持っている償却資産を市区町村ごとにまとめ、1月31日までに申告します。手順書にしておくと、年1回の作業で起きがちな申告先の漏れや、増減資産の記入漏れを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 固定資産税(償却資産)の申告を、期限までに正しい内容で行うことを目的にします。
- 範囲
- 固定資産台帳の確認から、増加・減少資産の集計、申告書の作成・提出、控えの保存まで。
- 始まるきっかけ
- 毎年12月(翌年1月1日を基準日とした準備)
- 頻度・量の目安
- 年1回・申告先の市区町村の数だけ
- 使う書類・システム
- 固定資産台帳、前年の申告書の控え、各市区町村の申告書様式・eLTAX、拠点の一覧
担当と役割
経理担当
資産の集計、申告書の作成・提出
総務担当
拠点ごとの資産の所在の確認
経理責任者
申告内容の確認
手順(10ステップ)
- 準備経理担当・目安 30分
1. 12月上旬に前年の申告書控えと拠点の一覧を用意し、申告先の市区町村を確認する
拠点の新設・移転・閉鎖があれば申告先が変わる。
- 確かめること
- 申告先の一覧が今年の拠点と一致するか
- できあがるもの
- 申告先の一覧
- 準備総務担当・目安 2時間
2. 拠点ごとの資産の所在を固定資産台帳と照合する
移動したのに台帳を直していない資産がないか確認する。
- 確かめること
- 設置場所の更新漏れがないか
- できあがるもの
- 所在確認の結果
3. 前年1月2日〜当年1月1日に取得した資産(増加資産)を抜き出す
少額減価償却資産(10万円未満で即時費用化)と一括償却資産は対象外。中小企業者等の特例で費用にした資産は対象になる。
- 確かめること
- 特例で即時償却した資産を含めたか
- できあがるもの
- 増加資産の一覧
4. 同じ期間に除却・売却・移動した資産(減少資産)を抜き出す
除却日と理由(売却・滅失・移動)を書く。
- 確かめること
- 除却の記録と一致するか
- できあがるもの
- 減少資産の一覧
- 対象確認経理担当・目安 30分
5. 償却資産の対象外のもの(自動車税の対象の車両、無形固定資産など)を除く
構築物・機械・工具器具備品が主な対象。建物附属設備は市区町村により扱いが違うので確認する。
- 確かめること
- 対象外の資産を除いたか
- できあがるもの
- 対象資産の一覧
6. 市区町村ごとに申告書(種類別明細書)を作る
前年に全資産を申告している場合は、増加・減少分だけを書く方式が一般的。
- 確かめること
- 前年の申告額+増加−減少が台帳と合うか
- できあがるもの
- 申告書の案
- 確認経理責任者・目安 30分
7. 申告書の資産の件数と取得価額の合計を台帳と照合する
評価額の計算は市区町村が行うが、取得価額・取得年月・耐用年数は正しく書く。
- 確かめること
- 件数と合計額が台帳と一致するか
- できあがるもの
- 確認済みの申告書
8. 1月31日までに電子申告(eLTAX)または郵送で提出する
1月31日が休日の場合は翌開庁日が期限になる。
- 確かめること
- 受付の記録(受付番号・受付印)を残したか
- できあがるもの
- 提出控え
- 連絡経理担当・目安 30分
9. 市区町村から問い合わせや修正の依頼があれば、台帳と照合して回答する
回答の内容は翌年の申告に反映する。
- 確かめること
- 回答と台帳の修正を記録したか
- できあがるもの
- 回答の記録
- 保存経理担当・目安 15分
10. 申告書の控えと集計資料を保存し、翌年のために台帳に「申告済み」を記録する
翌年の申告は今年の控えを起点にする。
- 確かめること
- 控えを所定の場所に保存したか
- できあがるもの
- 保存済みの控え
締めのチェックリスト
- 今年の拠点に合わせて申告先を確認した
- 資産の設置場所の更新漏れがない
- 増加資産に特例で即時償却した資産を含めた
- 少額・一括償却資産を除いた
- 減少資産を除却の記録と照合した
- 対象外の資産を除いた
- 申告書と台帳の件数・合計額が一致した
- 1月31日までに提出した
- 控えを保存した
よくあるミスと防ぎ方
中小企業者等の特例で費用にした資産を申告しない
30万円・40万円未満の特例で即時償却した資産も償却資産税の対象です。10万円未満・一括償却資産と分けて管理します。
廃棄した資産を減少申告していない
申告しない限り課税が続きます。除却時に台帳へ記録し、申告時に減少資産として拾います。
拠点の移転で申告先を変えていない
資産のある市区町村に申告します。移転した年は移転前後の両方の市区町村を確認します。
測っておきたい指標
- 申告の修正件数
- 申告の完了日
- 台帳と申告の差異件数
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
毎年1月1日現在の償却資産を1月31日までに所在地の市区町村に申告
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(管理部門(業種共通)・50業務)
- 「償却資産申告」を含む50業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち4つは、自動化の候補です
ジンベイ GenApp
台帳・申請・承認の仕組み化
- 手順3:前年1月2日〜当年1月1日に取得した資産(増加資産)を抜き出す
- 手順4:同じ期間に除却・売却・移動した資産(減少資産)を抜き出す
ジンベイ GenRPA
システムへの転記や画面操作の自動化
- 手順6:市区町村ごとに申告書(種類別明細書)を作る
- 手順8:1月31日までに電子申告(eLTAX)または郵送で提出する
よくある質問
- 償却資産がない場合も申告は必要ですか?
- 市区町村から申告書が届いた場合は「該当資産なし」として提出を求められることが多いです。申告先の案内に従います。
- パソコンは対象になりますか?
- 10万円以上で資産計上したパソコンは対象です。特例で即時償却したものも含みます。
- 提出先はどう決まりますか?
- 資産が置いてある市区町村です。本社だけでなく、工場・営業所・倉庫ごとに確認します。