入居申込の受付と審査の業務手順書テンプレート(不動産・賃貸管理)
入居申込書を受け付け、記載内容と本人確認書類を確かめ、保証会社とオーナーの審査を経て結果を伝えるまでの流れです。手順書にしておくと、申込書の記入漏れによる審査の遅れや、申込金の返還トラブル、個人情報の扱いの不備を防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 申込から審査結果の連絡までを、早く・公平に・記録を残して進めるための手順です。
- 範囲
- 入居申込書の受付から、審査、結果連絡、契約手続きへの引継ぎまで。
- 始まるきっかけ
- 内見後などに、入居希望者または仲介会社から入居申込書が届いたとき
- 頻度・量の目安
- 随時・繁忙期(1〜3月)は1日10〜30件
- 使う書類・システム
- 入居申込書(個人・法人)、本人確認書類の写し、収入を確かめる書類(源泉徴収票・内定通知書など)、保証会社の申込書、物件台帳・募集条件
担当と役割
受付担当
申込書の受付、記載内容と添付書類の確認、保証会社への申込み
審査担当
審査基準による判定、オーナーへの報告
オーナー(貸主)
入居の可否の判断
仲介会社
申込者との連絡、書類の取りまとめ
手順(11ステップ)
1. 申込書を受け付け、物件ごとの申込順に記録する
受付日時・物件・号室・申込者・仲介会社を申込台帳に入れます。
- 確かめること
- 同じ部屋に先に申込みがないか
- できあがるもの
- 申込台帳の1行
2. 申込書の記入漏れと添付書類を確認する
氏名・生年月日・現住所・勤務先・年収・入居人数・緊急連絡先・連帯保証人(必要な場合)を確かめます。
- 確かめること
- 入居者全員の情報が書かれているか
- できあがるもの
- 記載確認済み申込書
- 受付受付担当・目安 1分
3. 個人情報の利用目的と第三者提供への同意を確かめる
保証会社・オーナーへの提供について、申込書の同意欄に署名があるか確認します。
- 確かめること
- 同意欄の署名・日付があるか
- できあがるもの
- 同意の確認
- 確認受付担当・目安 3分
4. 本人確認書類と申込内容を照合する
氏名・住所・生年月日が一致するか、有効期限内かを見ます。
- 確かめること
- 申込書と書類の住所が違う場合の理由を聞いたか
- できあがるもの
- 本人確認の記録
- 申込金受付担当・目安 5分
5. 申込金を受け取る場合は、預り金として扱い領収書を出す
契約に至らなかったときは全額返すことを書面で伝えます。
- 確かめること
- 返還条件を申込者に説明したか
- できあがるもの
- 預り証
6. 保証会社に審査を申し込む
申込書の内容を保証会社のシステムに入力し、必要書類をアップロードします。
- 確かめること
- 入力内容が申込書と一致するか
- できあがるもの
- 保証会社の審査受付
- 審査審査担当・目安 10分
7. 社内基準で審査する
賃料と年収の比率(社内の目安)、勤続年数、入居人数と間取り、用途(居住・事務所)を確認します。
- 確かめること
- 国籍・性別などを理由に不当に断っていないか
- できあがるもの
- 審査メモ
- 審査審査担当・目安 10分
8. 在籍確認・緊急連絡先の確認を行う
勤務先に在籍を確認し、緊急連絡先に連絡がつくか確かめます。
- 確かめること
- 確認日時と相手を記録したか
- できあがるもの
- 確認記録
9. 保証会社の結果と社内審査をオーナーに報告する
申込者の概要・審査結果・条件交渉(入居日・賃料)の有無を1枚にまとめます。
- 確かめること
- オーナーに伝える個人情報が必要な範囲か
- できあがるもの
- オーナー報告書
- 連絡受付担当・目安 5分
10. 審査結果を仲介会社・申込者に伝える
承諾なら契約日と初期費用の案内、否決なら理由の詳細は伝えず結果のみ伝えます。
- 確かめること
- 結果連絡の日時を記録したか
- できあがるもの
- 結果連絡の記録
11. 承諾案件を契約担当に引き継ぎ、否決・キャンセルは申込金を返す
否決やキャンセルの場合、預かった申込金は速やかに全額返します。
- 確かめること
- 返金の日付を記録したか
- できあがるもの
- 契約準備の依頼・返金記録
締めのチェックリスト
- 申込順を記録したか
- 入居者全員の情報があるか
- 同意欄の署名があるか
- 本人確認書類が有効期限内か
- 申込金を預り金として扱ったか
- 保証会社への入力内容が一致するか
- 在籍確認をしたか
- 不当な理由で断っていないか
- 結果連絡を記録したか
- 否決時に申込金を返したか
よくあるミスと防ぎ方
申込金を返さない
契約前の申込金を返さないのは宅建業法違反になります。預り証に返還条件を書き、否決・キャンセル時は全額返します。
記入漏れで審査が止まる
勤務先の電話番号や同居人の情報が抜けがちです。受付時に確認項目の表で見ます。
同じ部屋の二重申込み
申込順を記録しないと、後から来た人に先に決まるトラブルになります。台帳で申込順を管理します。
測っておきたい指標
- 申込から結果連絡までの日数
- 申込書の不備率
- 申込から契約に至った割合
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
宅地建物取引業法(預り金の返還拒否の禁止)
相手方が申込みを撤回したとき、受け取った預り金の返還を拒むことは禁止されています(宅建業法47条の2、施行規則16条の12)。
個人情報保護法
申込書の個人情報は利用目的を示して取得し、保証会社など第三者に提供するときは原則として本人の同意を得ます。
住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律
高齢者・障害者・外国人など住宅の確保に配慮が必要な人の入居を拒まない住宅の登録制度などが定められています。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(不動産・12業務)
- 「入居申込の受付と審査」を含む12業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
11手順のうち5つは、自動化の候補です
ジンベイ GenApp
台帳・申請・承認の仕組み化
- 手順1:申込書を受け付け、物件ごとの申込順に記録する
- 手順9:保証会社の結果と社内審査をオーナーに報告する
- 手順11:承諾案件を契約担当に引き継ぎ、否決・キャンセルは申込金を返す
よくある質問
- 申込金は返さなければなりませんか
- 契約が成立しなかった場合、預り金として受け取った申込金は返さなければなりません。返還を拒むことは宅建業法で禁止されています。
- 審査に落ちた理由は伝えるべきですか
- 保証会社の判定理由は開示されないことが多く、詳細を伝える義務もありません。結果のみを丁寧に伝えます。
- 紙の申込書の入力を早くするには
- 手書きの申込書をジンベイ GenOCRで読み取り、保証会社のシステムへの入力をジンベイ GenRPAで行うと、審査までの時間を短くできます。