法定点検の手配の業務手順書テンプレート(不動産・賃貸管理)
管理物件ごとに必要な法定点検と期限を一覧にし、点検業者を手配して入居者に告知し、点検結果を確認して報告・是正するまでの流れです。手順書にしておくと、点検や報告の期限切れ、指摘事項の放置を防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 物件ごとの法定点検を期限どおりに実施・報告し、指摘を是正するための手順です。
- 範囲
- 点検項目と期限の一覧作成から、手配、告知、実施、報告書の確認、行政への報告、是正まで。
- 始まるきっかけ
- 物件台帳で、次回の点検期限の2か月前になったとき
- 頻度・量の目安
- 毎月・物件数に応じて数件〜数十件
- 使う書類・システム
- 物件台帳(法定点検の期限)、前回の点検報告書、点検業者との契約、入居者への告知文
担当と役割
管理担当
点検期限の管理、業者手配、入居者への告知
点検業者
点検の実施、報告書の作成
オーナー(貸主)
費用・是正工事の承認、報告の名義
管理責任者
報告書の確認と是正の判断
手順(10ステップ)
1. 物件ごとに必要な法定点検を一覧にする
消防用設備等、特定建築物の定期調査、建築設備・防火設備・昇降機の定期検査、簡易専用水道、浄化槽などを、物件の規模と設備から洗い出します。
- 確かめること
- 自治体が定める定期報告の対象・時期を確認したか
- できあがるもの
- 法定点検の一覧
2. 次回の点検日と報告期限を物件台帳に入れる
消防用設備等は機器点検6か月ごと・総合点検1年ごと、共同住宅の消防署への報告は3年に1回などを入れます。
- 確かめること
- 期限の2か月前に知らせが出るか
- できあがるもの
- 台帳の期限欄
- 手配管理担当・目安 15分
3. 点検業者に日程を依頼する
前回の報告書と、物件の図面・鍵の情報を渡します。
- 確かめること
- 業者の資格(消防設備士・一級建築士など)を確認したか
- できあがるもの
- 点検の依頼
- 承認オーナー(貸主)・目安 1日
4. 点検費用を承認する
管理受託契約の範囲外なら承認を得ます。
- 確かめること
- 承認の記録があるか
- できあがるもの
- 費用の承認
- 告知管理担当・目安 20分
5. 入居者に点検日時と入室の有無を知らせる
2週間前までに掲示・配布し、不在時の対応(立会い・再訪問)を書きます。
- 確かめること
- 入室が必要な点検であることを明記したか
- できあがるもの
- 告知文・掲示
- 実施点検業者・目安 半日〜1日
6. 点検を実施する
共用部と専有部(火災警報器など)を点検します。
- 確かめること
- 入室できなかった部屋を記録したか
- できあがるもの
- 点検の実施記録
7. 点検報告書を受け取り、不良箇所を確認する
不良・要是正の項目と、緊急度を確認します。
- 確かめること
- 入室できなかった部屋の再点検を手配したか
- できあがるもの
- 確認済み報告書
- 行政報告管理担当・目安 30分
8. 行政への報告が必要な点検は期限内に報告する
消防用設備等点検結果報告書は消防署へ、定期調査・検査の報告書は特定行政庁へ提出します(名義は所有者等)。
- 確かめること
- 報告期限を過ぎていないか
- できあがるもの
- 提出控え
- 是正管理担当・目安 1〜4週間
9. 不良箇所の是正工事を見積・承認・実施する
オーナーに見積と緊急度を説明し、承認後に工事を手配します。
- 確かめること
- 是正完了の写真と記録があるか
- できあがるもの
- 是正工事の記録
10. 点検結果と次回期限を物件台帳と修繕履歴に記録する
報告書の保管場所も記録します。
- 確かめること
- 次回期限が更新されたか
- できあがるもの
- 台帳・履歴の更新
締めのチェックリスト
- 物件ごとの法定点検を洗い出したか
- 自治体の定期報告の対象を確認したか
- 台帳に期限を入れたか
- 業者の資格を確認したか
- 費用の承認を得たか
- 入居者に2週間前までに告知したか
- 入室できなかった部屋を再点検したか
- 行政への報告を期限内に出したか
- 不良箇所を是正したか
- 次回期限を更新したか
よくあるミスと防ぎ方
報告の出し忘れ
点検はしても消防署や特定行政庁への報告を忘れることがあります。点検と報告を分けて期限管理します。
専有部の未点検
入室できない部屋の火災警報器が未点検のまま残ります。再訪問の日程を決めて記録します。
指摘事項の放置
不良があっても是正しないと、事故時に責任を問われます。是正の期限を決めて追います。
測っておきたい指標
- 法定点検の期限内実施率
- 行政報告の期限内提出率
- 是正完了までの日数
関係する法令・規格
消防法17条の3の3
防火対象物の関係者は、消防用設備等を定期に点検し、消防長等に報告します。点検は機器点検6か月ごと・総合点検1年ごと、報告は共同住宅など非特定防火対象物で3年に1回、特定防火対象物で1年に1回です。
建築基準法12条(定期報告)
特定行政庁が指定する建築物は定期調査を、建築設備・防火設備・昇降機は定期検査を行い報告します。対象と時期は自治体ごとに定められています。
水道法(簡易専用水道)
受水槽の有効容量が10m³を超える簡易専用水道は、1年以内ごとに1回、登録検査機関の検査を受けます。
浄化槽法
浄化槽の保守点検・清掃と、毎年1回の法定検査(11条検査)が必要です。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(不動産・12業務)
- 「法定点検の手配」を含む12業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち4つは、自動化の候補です
ジンベイ GenApp
台帳・申請・承認の仕組み化
- 手順1:物件ごとに必要な法定点検を一覧にする
- 手順2:次回の点検日と報告期限を物件台帳に入れる
- 手順10:点検結果と次回期限を物件台帳と修繕履歴に記録する
よくある質問
- アパートでも消防用設備等の点検は必要ですか
- 共同住宅に消防用設備等(消火器・自動火災報知設備など)が設置されていれば、点検と3年に1回の報告が必要です。
- 定期報告の対象かどうかはどこで確認しますか
- 建築基準法12条の定期報告の対象は特定行政庁(都道府県・市)が定めます。自治体のサイトで用途・規模の基準を確認します。
- 点検の期限管理を楽にするには
- 物件台帳に点検ごとの期限を入れ、2か月前に担当者へ自動で知らせる仕組みをジンベイ GenAppで作れます。