解約通知の受付の業務手順書テンプレート(不動産・賃貸管理)
借主から解約の申し出を受け、契約書の解約予告期間をもとに解約日と最終の賃料を確定し、関係者に連絡して、退去立会いと次の募集に引き継ぐまでの流れです。手順書にしておくと、解約日の計算違いや、募集開始の遅れ、ライフラインの手続き案内の漏れを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 解約日と精算の条件を正しく確定し、退去と次の募集を遅れなく進めるための手順です。
- 範囲
- 解約の申し出の受付から、解約日の確定、関係者への連絡、退去の案内、立会い・募集への引継ぎまで。
- 始まるきっかけ
- 借主から電話・メール・解約通知書で解約の申し出があったとき
- 頻度・量の目安
- 随時・繁忙期(1〜3月)に集中
- 使う書類・システム
- 解約通知書、賃貸借契約書(解約予告期間・日割の定め)、契約台帳、退去時の案内文(ライフライン・郵便・鍵)
担当と役割
受付担当
申し出の受付、解約通知書の回収、解約日の確定
管理担当
退去立会いの日程調整、退去の案内
募集担当
募集の開始
経理担当
最終月の賃料の精算
手順(10ステップ)
1. 申し出を受け、解約通知書の提出を依頼する
電話の場合も、書面または決められた方法での通知を受けて受付とします。
- 確かめること
- 契約書で決めた通知方法か
- できあがるもの
- 受付記録
- 確認受付担当・目安 5分
2. 契約書の解約予告期間を確認し、解約日を確定する
通知が届いた日から予告期間(例: 1か月)を数え、希望の退去日と比べて遅い方を解約日とします。
- 確かめること
- 定期借家の中途解約の条件(床面積200m²未満の居住用など)に当たるか
- できあがるもの
- 解約日の確定
- 精算経理担当・目安 10分
3. 最終月の賃料を計算する
日割の定めがあれば日割、月割の定めなら月割で計算します。すでに翌月分を受け取っていれば返金額を出します。
- 確かめること
- 日割の計算方法が契約書どおりか
- できあがるもの
- 最終月の精算額
4. オーナーと保証会社に解約を知らせる
解約日と理由(分かる範囲)を伝えます。
- 確かめること
- 保証会社への解約連絡を忘れていないか
- できあがるもの
- 連絡記録
5. 借主に退去の案内を送る
退去立会いの日程、鍵の返却、電気・ガス・水道の停止、郵便の転送、粗大ごみの処分を案内します。
- 確かめること
- ガスの閉栓・立会いの要否を伝えたか
- できあがるもの
- 退去案内
- 日程管理担当・目安 5分
6. 退去立会いの日時を決める
荷物の搬出が終わったあとの日時にします。
- 確かめること
- 立会い日が解約日以前か
- できあがるもの
- 立会い予定
- 募集募集担当・目安 15分
7. オーナーに募集条件を確認し、募集を始める
入居可能日(原状回復の工期を見込んだ日)を決めて掲載します。
- 確かめること
- 入居中の内見の可否を借主に確認したか
- できあがるもの
- 募集開始の記録
8. 契約台帳に解約日を登録する
解約日、立会い日、保証会社・保険の解約予定を入れます。
- 確かめること
- 更新案内の対象から外したか
- できあがるもの
- 契約台帳の更新
- 撤回受付担当・目安 随時
9. 解約の撤回の申し出があればオーナーに確認する
すでに次の申込みが入っている場合は撤回できないことがあります。
- 確かめること
- 撤回の可否をオーナーと決めたか
- できあがるもの
- 撤回の記録
- 引継ぎ管理担当・目安 5分
10. 退去立会いの手順に引き継ぐ
入居時の記録と特約を立会い担当に渡します。
- 確かめること
- 入居時の写真を用意したか
- できあがるもの
- 引継ぎ記録
締めのチェックリスト
- 書面など決められた方法で通知を受けたか
- 予告期間から解約日を確定したか
- 定期借家の中途解約の条件を確認したか
- 最終月の賃料を契約どおり計算したか
- オーナーに連絡したか
- 保証会社に連絡したか
- 退去案内を送ったか
- 立会い日を決めたか
- 募集を始めたか
- 台帳を更新したか
よくあるミスと防ぎ方
解約日の計算違い
通知が届いた日ではなく、借主が書いた日から数えてしまう誤りがあります。受付日を記録し、予告期間を契約書で確認します。
口頭だけで受け付ける
言った・言わないのトラブルになります。書面やフォームなど記録が残る方法で通知を受けます。
募集開始の遅れ
退去後に募集を始めると空室期間が長くなります。解約日が決まった時点で募集を始めます。
測っておきたい指標
- 解約受付から募集開始までの日数
- 空室期間
- 解約日の訂正件数
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
民法617条(期間の定めのない賃貸借の解約の申入れ)
期間の定めがない建物賃貸借は、解約の申入れから3か月で終了します。期間の定めがある契約で中途解約を認める特約があれば、その予告期間に従います。
借地借家法38条(定期建物賃貸借の中途解約)
床面積200m²未満の居住用の定期借家では、転勤・療養などやむを得ない事情があれば、借主は解約の申入れから1か月で契約を終了できます。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(不動産・12業務)
- 「解約通知の受付」を含む12業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち4つは、自動化の候補です
よくある質問
- 解約予告期間は何か月が一般的ですか
- 居住用では1か月とする契約が多く、事業用では3〜6か月とする例があります。契約書の定めに従います。
- 退去後に日割賃料を返す必要はありますか
- 契約書に日割精算の定めがあれば返します。月割の定めであれば月単位で精算します。
- 解約の受付を楽にするには
- Webフォームで解約通知を受け、解約日の計算と関係者への連絡を自動化すると、受付の手間と計算違いを減らせます。ジンベイ GenAppで作れます。