納品の検収の業務手順書テンプレート(小売・飲食)
納品の検収は、仕入先や本部の物流センターから届いた商品を、発注どおりの品物・数量か、冷蔵品の温度や期限は問題ないかを確かめて受け入れる業務です。手順書にしておくと、欠品・過剰・破損のまま受け入れて仕入の金額が合わなくなることや、温度が上がった食品を売場に出すことを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 届いた商品を発注どおりに確かめ、問題のある商品を売場に出さずに、仕入のデータを正しくします。
- 範囲
- 納品の受け取りから、照合・温度と期限の確認・差異の記録・仕入の計上まで。
- 始まるきっかけ
- 仕入先・物流センターのトラックが店に到着したとき。
- 頻度・量の目安
- 毎日。1日2〜10便
- 使う書類・システム
- 発注の控え(発注データ)、納品書、納品書の検収表、温度計(芯温計・表面温度計)、HACCPの記録表(受入時の確認)
担当と役割
検収担当(部門担当・厨房担当)
納品の受け取り、照合、温度と期限の確認
店長
受け入れの判断、差異の連絡
仕入先・配送ドライバー
納品と差異の確認
手順(13ステップ)
- 受け取り検収担当・目安 3分
1. 納品書と荷の個数を確かめる
ドライバーから納品書を受け取り、ケース・コンテナの数を数えます。
- 確かめること
- 個数が納品書と一致するか
- できあがるもの
- 受け取りの記録
- 温度検収担当・目安 3分
2. 冷蔵・冷凍品の温度を確かめる
冷蔵品・冷凍品を最初に確かめ、表面温度計で測ります。
- 確かめること
- 冷蔵10℃以下・冷凍−15℃以下(店の基準)か。外れていれば受け取らない
- できあがるもの
- 受入時の温度記録
- 収納検収担当・目安 5分
3. 冷蔵・冷凍品を先に冷蔵庫に入れる
温度管理の必要な商品は、検品の前に冷蔵庫・冷凍庫に入れます(検品は冷蔵庫の前で行います)。
- 確かめること
- 常温で長く置いていないか
- できあがるもの
- 収納の完了
4. 納品書と発注の控えを照らし合わせる
品名・数量・単価を発注の控えと比べます。
- 確かめること
- 発注していない商品が入っていないか
- できあがるもの
- 照合済みの納品書
- 数量検収担当・目安 10分
5. 現物の数量を数える
納品書の品目ごとに現物を数えます。
- 確かめること
- 欠品・過剰がないか
- できあがるもの
- 数量の確認
- 状態検収担当・目安 5分
6. 破損・汚れ・期限を確かめる
容器の破損、包装の汚れ、消費期限・賞味期限の残りを確かめます。
- 確かめること
- 期限の残りが店の基準(例: 消費期限の残り2日以上)を満たすか
- できあがるもの
- 状態の確認
- 表示検収担当・目安 3分
7. 食品の表示を確かめる
アレルゲン・原材料・期限の表示があるか、ラベルの破れがないか確かめます。
- 確かめること
- 表示のない加工食品がないか
- できあがるもの
- 表示の確認
- 判断店長・目安 3分
8. 問題のある商品の受け入れを判断する
温度・破損・期限・表示に問題がある商品は、返品(持ち帰り)か受け入れかを決めます。
- 確かめること
- 返品の理由をドライバーに伝えたか
- できあがるもの
- 受け入れの判断
- 差異検収担当・目安 3分
9. 差異を納品書に書き、ドライバーの確認をもらう
欠品・過剰・破損・返品の品目と数を納品書に書き、ドライバーにサインをもらいます。
- 確かめること
- ドライバーのサインをもらったか
- できあがるもの
- 差異の記録
10. 納品書の検収表に記入する
便ごとに、差異の有無・温度・担当者を書きます。
- 確かめること
- 温度の記録を書いたか
- できあがるもの
- 納品書の検収表
11. 検収した数で仕入を計上する
納品書の数ではなく、検収した数で仕入を登録します。
- 確かめること
- 差異の分を差し引いて登録したか
- できあがるもの
- 仕入の計上
- 連絡店長・目安 5分
12. 差異を仕入先・本部に連絡する
欠品の追加納品の要否、返品の赤伝の発行を依頼します。
- 確かめること
- 赤伝を受け取ったか
- できあがるもの
- 差異の連絡
- 照合店長・目安 1社15分
13. 月末に仕入先の請求と検収の記録を照らし合わせる
請求書の明細と、検収した数・赤伝を比べます。
- 確かめること
- 返品の赤伝が請求に反映されているか
- できあがるもの
- 請求の照合
締めのチェックリスト
- 荷の個数が納品書と一致した
- 冷蔵・冷凍品の温度を測って記録した
- 温度管理の必要な商品を先に冷蔵庫に入れた
- 発注していない商品がない
- 欠品・過剰を確かめた
- 期限の残りが店の基準を満たす
- 表示のない加工食品がない
- 差異にドライバーのサインをもらった
- 検収した数で仕入を計上した
- 月末に請求と検収の記録を照合した
よくあるミスと防ぎ方
冷蔵品を常温で長く置く
検品を先にすると温度が上がります。冷蔵品・冷凍品は先に冷蔵庫へ入れ、その前で検品します。
納品書の数で仕入を計上する
欠品があっても仕入の金額が多いままになります。検収した数で登録します。
差異をドライバーに確かめてもらわない
後から欠品を申し出ても認めてもらえないことがあります。その場でサインをもらいます。
測っておきたい指標
- 納品の差異の件数
- 検収にかかる時間
- 受入時の温度の基準外の件数
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
食品衛生法(HACCPに沿った衛生管理)
原材料の受け入れ時に、温度・包装の状態・期限・表示を確かめ、記録することが衛生管理の計画に含まれます。
食品表示法
容器包装された加工食品には、アレルゲン・原材料・期限などの表示が必要です。表示のない商品を販売しないように確かめます。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(小売・飲食・12業務)
- 「納品の検収」を含む12業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
13手順のうち3つは、自動化の候補です
よくある質問
- 全ての商品を数える時間がありません。
- 本部の物流センターからの納品で誤りが少ない場合は、コンテナの数と抜き取りで確かめる方法もあります。地場の仕入先や差異の多い仕入先は全数を数えます。
- 紙の納品書の照合を楽にできますか。
- ジンベイ GenOCR で納品書を読み取り、発注のデータと自動で照らし合わせられます。
- 温度が基準を外れた商品は全て返品すべきですか。
- 店の衛生管理の計画で決めた基準を外れた場合は受け取らないのが原則です。判断の基準を事前に仕入先と共有しておきます。