返品・交換の受付の業務手順書テンプレート(小売・飲食)
返品・交換の受付は、お客様から購入した商品を返したい・交換したいと申し出があったときに、店の返品条件に沿って受けるかを判断し、レジで正しく返金・交換し、戻った商品を区分する業務です。手順書にしておくと、担当者ごとの判断のばらつき、返金の誤り、不正な返品を防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 店の返品条件に沿って公平に対応し、返金と在庫の処理を正しく行えるようにします。
- 範囲
- お客様からの申し出の受付から、判断・レジでの返品処理・交換・返品された商品の区分と記録まで。通信販売の返品は対象外です。
- 始まるきっかけ
- お客様がレジやサービスカウンターで返品・交換を申し出たとき。
- 頻度・量の目安
- 毎日。1日数件〜数十件
- 使う書類・システム
- 店の返品・交換の規定(期間・条件・対象外の商品)、レシート(購入の記録)、POSレジの返品機能、返品・交換の記録、会員の購入履歴(ある場合)
担当と役割
レジ担当
申し出の受付、レシートと商品の確認
時間帯責任者
返品の可否の判断、返品処理の承認
売場担当
戻った商品の区分と売場への戻し
手順(13ステップ)
- 受付レジ担当・目安 2分
1. 申し出の理由を聞く
サイズ違い・不良・イメージ違い・誤って購入などの理由を聞きます。
- 確かめること
- 不良(品質の問題)か、お客様の都合かを分けたか
- できあがるもの
- 申し出の理由
- 確認レジ担当・目安 2分
2. レシートで購入日・店舗・価格を確かめる
レシートの日付・店舗・商品・支払方法を確かめます。レシートがない場合は会員の購入履歴やカードの明細で確かめます。
- 確かめること
- 返品の受付期間内か
- できあがるもの
- 購入の確認
- 確認レジ担当・目安 2分
3. 商品の状態を確かめる
未使用か、タグ・付属品・箱がそろっているか、汚れや破損がないかを確かめます。
- 確かめること
- 店の規定の条件を満たすか
- できあがるもの
- 商品の状態
- 判断時間帯責任者・目安 3分
4. 返品・交換を受けるか判断する
店の規定に沿って判断します。不良品は期間に関わらず交換・返金の対象にします。
- 確かめること
- 対象外の商品(食品・下着・セール品など規定で決めたもの)でないか
- できあがるもの
- 判断の結果
- 説明時間帯責任者・目安 5分
5. 受けられない場合は理由を丁寧に説明する
店の規定を示して説明し、修理の案内など代わりの方法を伝えます。
- 確かめること
- 規定を店頭やレシートで示しているか
- できあがるもの
- 説明の記録
- 返品処理レジ担当・目安 2分
6. POSで元の取引を呼び出して返品する
レシートのバーコードで元の取引を呼び出し、返品する商品を選びます。
- 確かめること
- 元の取引の価格(値引き後の価格)で返品しているか
- できあがるもの
- 返品の取引
- 承認時間帯責任者・目安 1分
7. 返品処理を承認する
責任者のキーやコードで承認します。
- 確かめること
- 承認の記録が残るか
- できあがるもの
- 承認
- 返金レジ担当・目安 2分
8. 元の支払方法で返金する
現金は現金で、クレジットカードはカードの取消で、電子マネー・QRコード決済は各サービスの方法で返金します。
- 確かめること
- カード払いを現金で返していないか
- できあがるもの
- 返金の記録
- 交換レジ担当・目安 3分
9. 交換の場合は返品と販売を同時に処理する
返品と新しい商品の販売を1つの取引で処理し、差額を精算します。
- 確かめること
- 差額の計算が合っているか
- できあがるもの
- 交換の取引
10. 返品・交換の記録に書く
日時・商品・金額・理由・対応者・承認者を書きます。
- 確かめること
- 理由を書いたか
- できあがるもの
- 返品・交換の記録
- 区分売場担当・目安 3分
11. 戻った商品を区分する
再販できる良品・不良品(仕入先へ返品)・廃棄に分けます。
- 確かめること
- 不良品を売場に戻していないか
- できあがるもの
- 区分の結果
- 返送売場担当・目安 5分
12. 不良品を仕入先・本部に返す
不良の内容を書いた札をつけ、返品の手続きをします。
- 確かめること
- 仕入先の返品期限内か
- できあがるもの
- 仕入先への返品
- 確認時間帯責任者・目安 5分
13. レジ締めで返品の件数と金額を確かめる
点検レシートの返品の件数・金額と、返品・交換の記録を照らし合わせます。
- 確かめること
- 記録のない返品がないか
- できあがるもの
- 返品の照合
締めのチェックリスト
- 申し出の理由(不良か都合か)を分けた
- 返品の受付期間内である
- 商品の状態が規定の条件を満たす
- 対象外の商品でない
- 受けられない場合に規定を示して説明した
- 元の取引の価格で返品した
- 責任者の承認がある
- 元の支払方法で返金した
- 戻った商品を区分した
- レジ締めで返品の記録を照合した
よくあるミスと防ぎ方
値引き前の価格で返金する
セールで買った商品を通常価格で返金すると差額が出ます。元の取引を呼び出して返品します。
カード払いを現金で返金する
不正な換金に使われるおそれがあります。元の支払方法で返金します。
担当者ごとに判断が違う
お客様の不満の原因になります。規定を明文化し、迷ったら責任者が判断します。
測っておきたい指標
- 返品率
- 返品の理由別の件数
- 承認のない返品の件数
関係する法令・規格
消費者契約法
返品の条件など、消費者の権利を一方的に制限する条項は無効になる場合があります。不良品の交換・返金まで一律に断る規定にしないようにします。
特定商取引法(クーリング・オフ)
店頭での通常の販売にはクーリング・オフの制度はありません。返品は店の規定によります。訪問販売などは別の扱いです。
インボイス制度
返品で代金を返す場合、適格返還請求書(小売業は簡易な様式も可)の交付が必要です。税込1万円未満の返還は交付が不要です。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(小売・飲食・12業務)
- 「返品・交換の受付」を含む12業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
13手順のうち1つは、自動化の候補です
よくある質問
- レシートがない場合も返品を受けるべきですか。
- 店の規定で決めます。会員の購入履歴やカードの明細で購入が確かめられる場合は受ける、確かめられない場合は受けない、などの基準を決めておきます。
- 不良品の返品も期間を過ぎたら断ってよいですか。
- 不良品は、民法の契約不適合責任により、店の返品期間とは別に対応が必要な場合があります。不良の内容を確かめ、交換・修理・返金を案内します。
- 返品の記録を楽にしたいです。
- 返品の理由・対応・区分をタブレットで記録し、仕入先への返品まで追える仕組みを ジンベイ GenApp で作れます。