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不適合品処置の業務手順書テンプレート(製造業)

不適合品処置は、規格を外れた製品・材料を見つけたときに、分けて表示し、どこまで影響があるかを調べ、処置を決めて、再発を防ぐまでの業務です。手順書にしておくと、不適合品が良品に混ざって出荷されることや、同じ不具合の繰り返しを防げます。

この手順書の範囲

目的
不適合品を確実に識別・隔離し、処置と再発防止を記録に残して、同じ不具合を繰り返さないようにします。
範囲
受入・工程内・出荷検査や顧客の指摘で不適合が見つかってから、処置・是正処置・効果確認を終えるまで。
始まるきっかけ
検査で規格外が出たとき、作業者が異常に気づいたとき、顧客から不良の連絡を受けたとき。
頻度・量の目安
随時。月5〜30件
使う書類・システム
不適合報告書、是正処置報告書、工程内検査・出荷検査の記録、製造指示書・作業日報(ロット・設備・作業者)、QC工程表・作業標準書

担当と役割

  • 発見者(作業者・検査員)

    不適合品の識別・隔離、不適合報告書の起票

  • 班長・係長

    影響範囲の特定と応急処置

  • 品質保証

    処置の決定、是正処置の管理、効果確認

  • 品質保証課長・工場長

    特別採用・廃却の承認

手順(14ステップ)

  1. 発見発見者・目安 5分

    1. 不適合品に赤札をつけ、不適合品置き場に移す

    赤札に品番・数量・発見日時・発見工程・内容を書きます。

    確かめること
    良品と混ざらない場所に移したか
    できあがるもの
    赤札・隔離
  2. 発見発見者・目安 10分自動化の候補:台帳・承認

    2. 班長に報告し、不適合報告書を起票する

    何が・どれだけ・どの規格からどれだけ外れたかを数値と写真で書きます。

    確かめること
    測定値と規格値の両方を書いたか
    できあがるもの
    不適合報告書(起票)
  3. 影響範囲班長・目安 30分

    3. 同じ条件で作った製品を特定する

    作業日報からロット・設備・作業者・材料ロット・時間帯を調べ、同じ条件の製品が工程内・倉庫・出荷済みのどこにあるかを洗い出します。

    確かめること
    出荷済みの製品が含まれていないか
    できあがるもの
    影響範囲の一覧
  4. 影響範囲班長・目安 15分

    4. 影響範囲の製品を保留する

    倉庫の在庫と仕掛品に保留表示をし、出荷を止めます。

    確かめること
    出荷予定から保留ロットを外したか
    できあがるもの
    保留の記録
  5. 応急処置班長・目安 15分

    5. 原因が分かるまでの応急処置を決める

    全数検査の追加、設備の停止、条件の一時変更などを決めます。

    確かめること
    応急処置の内容と期間を記録したか
    できあがるもの
    応急処置の記録
  6. 連絡品質保証・目安 30分

    6. 出荷済みの場合は営業を通じて顧客に連絡する

    対象ロット・数量・内容・当面の対応を伝え、顧客在庫の選別や交換の方法を相談します。

    確かめること
    顧客への連絡が当日中に行われたか
    できあがるもの
    顧客への第一報
  7. 処置決定品質保証・目安 15分

    7. 処置の方法を決める

    手直し(再加工)・選別・格下げ・特別採用・廃却のどれにするかを、品質と費用から判断します。

    確かめること
    手直し後に再検査する手順があるか
    できあがるもの
    処置案
  8. 承認品質保証課長・目安 10分

    8. 特別採用・廃却を承認する

    特別採用は顧客の了承が要るか、取り決めを確かめてから承認します。

    確かめること
    特別採用の範囲(ロット・数量・期間)を限定したか
    できあがるもの
    承認記録
  9. 処置実施班長・目安 30分〜

    9. 決めた処置を行い、再検査する

    手直し品は通常品と同じ基準で再検査し、合格したものだけ戻します。

    確かめること
    再検査の記録があるか
    できあがるもの
    処置結果
  10. 原因調査品質保証・目安 60分

    10. なぜなぜ分析で原因を調べる

    発生した原因と、検査で見逃した(流出した)原因の両方を、4M(人・設備・材料・方法)で調べます。

    確かめること
    「注意不足」で止めず、仕組みの原因まで掘り下げたか
    できあがるもの
    原因の分析
  11. 是正処置品質保証・目安 30分

    11. 是正処置を決め、是正処置報告書にまとめる

    作業標準の改訂、治具・ポカヨケの追加、検査方法の変更など、再発を防ぐ対策と期限・担当を決めます。

    確かめること
    対策が原因に対応しているか
    できあがるもの
    是正処置報告書
  12. 水平展開品質保証・目安 30分

    12. 同じ原因が起こりうる他の工程・製品に展開する

    同じ設備・同じ作り方の製品を洗い出し、同じ対策が必要か確かめます。

    確かめること
    展開先の一覧と実施状況を記録したか
    できあがるもの
    水平展開の記録
  13. 効果確認品質保証・目安 15分

    13. 対策の効果を確かめる

    対策後一定期間(例: 3ロットまたは1か月)、同じ不適合が出ていないか確かめます。

    確かめること
    再発していないことをデータで示せるか
    できあがるもの
    効果確認の記録
  14. 完了品質保証課長・目安 30分

    14. 不適合報告書を完了にし、月次で集計する

    件数・原因別・工程別に集計し、品質会議で報告します。

    確かめること
    未完了の案件に期限が入っているか
    できあがるもの
    月次の不適合集計

締めのチェックリスト

  • 赤札をつけて良品と分けた
  • 測定値と規格値を記録した
  • ロット・設備・材料ロットで影響範囲を特定した
  • 出荷済みの有無を確かめた
  • 影響範囲の在庫を保留した
  • 出荷済みの場合、当日中に顧客に連絡した
  • 特別採用・廃却の承認を受けた
  • 手直し品を再検査した
  • 発生原因と流出原因の両方を調べた
  • 効果確認をして完了にした

よくあるミスと防ぎ方

赤札をつけずに作業台の脇に置く

後で良品と混ざって流れます。見つけたらその場で赤札をつけ、置き場に移すまでを1つの動作にします。

原因を「作業者の注意不足」で終える

再発します。なぜそのミスが起きる作業になっていたのかまで掘り下げます。

影響範囲を発見したロットだけにする

同じ条件の前後ロットにも不良がある場合があります。前回の合格確認時点まで遡ります。

測っておきたい指標

  • 不適合件数(月・工程別)
  • 再発件数
  • 是正処置の期限内完了率
  • 不適合による損失額

関係する法令・規格

  • ISO 9001

    8.7(不適合なアウトプットの管理)と10.2(不適合及び是正処置)に関わり、識別・処置・是正処置と記録の保持が求められます。

  • 製造物責任法(PL法)

    出荷済みの不適合品が安全に関わる場合、回収や顧客への告知を判断する根拠として記録を使います。

無料ダウンロード

業務手順書テンプレート集(製造・14業務)

  • 「不適合品処置」を含む14業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
  • 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
  • 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます

フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます

14手順のうち1つは、自動化の候補です

ジンベイ GenApp

台帳・申請・承認の仕組み化

  • 手順2:班長に報告し、不適合報告書を起票する
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よくある質問

特別採用とは何ですか。
規格を外れているものの、使い方に問題がないと判断して、条件付きで使うことです。顧客の製品に使う場合は、顧客の了承を得てから適用します。
不適合報告書が溜まって完了しません。
報告書ごとに担当と期限を決め、未完了の一覧を毎週の品質会議で確かめます。台帳を ジンベイ GenApp で作ると期限切れを自動で知らせられます。
流出原因とは何ですか。
不良が作られた原因(発生原因)とは別に、検査で見つけられずに後工程や顧客まで流れてしまった原因です。両方に対策を打つと再発が減ります。