保険金・給付金の請求受付の業務手順書テンプレート(保険)
契約者から入院・手術・死亡などの連絡を受け、契約内容を確かめて必要な書類を案内し、届いた書類を確認して不足を督促し、支払の判断と通知を行うまでの流れです。手順書にしておくと、請求漏れや書類の督促忘れ、支払の遅れを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 受け取れる保険金・給付金を漏れなく案内し、早く正しく支払うための手順です。
- 範囲
- 連絡の受付から、契約の確認、書類の案内、受付・確認、督促、支払・不支払の通知、記録まで。
- 始まるきっかけ
- 契約者・家族から入院・手術・通院・死亡・高度障害などの連絡を受けたとき
- 頻度・量の目安
- 随時・代理店で月数件〜数十件、保険会社で毎日
- 使う書類・システム
- 保険証券・契約内容の照会結果、保険金・給付金の請求書、診断書(入院・手術証明書)・領収書、死亡診断書・戸籍謄本など、請求書類チェック表
担当と役割
受付担当(代理店・コールセンター)
連絡の受付、契約の確認、書類の案内
支払査定担当(保険会社)
書類の確認、支払の判断
代理店担当者
契約者へのフォロー、他の契約の請求案内
契約者・受取人
請求書類の準備と提出
手順(10ステップ)
1. 連絡の内容を聞き取り、記録する
被保険者、入院・手術の日付と病名、事故の状況、連絡者と受取人の関係を聞きます。
- 確かめること
- 連絡者が契約者・受取人本人か、代理か
- できあがるもの
- 受付記録
- 確認受付担当(代理店・コールセンター)・目安 10分
2. 契約の内容を確かめ、請求できる可能性のある保険金・給付金を洗い出す
対象の契約だけでなく、同じ被保険者の他の契約や特約も確認します。
- 確かめること
- 他の契約や特約の請求漏れがないか
- できあがるもの
- 請求の対象一覧
- 案内受付担当(代理店・コールセンター)・目安 10分
3. 必要な書類を案内し、請求書を送る
請求の種類ごとに必要な書類(診断書が必要か、領収書でよいか)を一覧で伝えます。
- 確かめること
- 診断書が不要な請求で、診断書を求めていないか
- できあがるもの
- 書類の案内・請求書の送付
4. 届いた書類をチェック表で確認する
請求書の記入、署名、受取口座、診断書の記載事項を確かめます。
- 確かめること
- 受取人の口座名義が受取人本人か
- できあがるもの
- 書類の確認結果
5. 不足書類を案内し、期限を決めて督促する
不足している書類と理由を伝え、2週間ごとなど決めた間隔で確認します。
- 確かめること
- 督促の日付と内容を記録したか
- できあがるもの
- 督促記録
- 査定支払査定担当(保険会社)・目安 30分〜
6. 支払の要件を確認する
約款の支払事由、免責事由、告知義務違反の有無、責任開始日を確認します。
- 確かめること
- 事実の確認が必要な場合、その旨と期間を請求者に伝えたか
- できあがるもの
- 査定の記録
- 確認支払査定担当(保険会社)・目安 数日〜
7. 必要に応じて事実の確認(医療機関への照会など)を行う
照会の同意を得て行います。
- 確かめること
- 確認にかかる期間を請求者に知らせたか
- できあがるもの
- 事実確認の記録
8. 支払を決定し、支払明細を送る
支払額の内訳(日数・倍率)を明細で示します。
- 確かめること
- 約款で定めた支払期限内か
- できあがるもの
- 支払明細・支払記録
- 不支払支払査定担当(保険会社)・目安 30分
9. 支払えない場合は理由を説明し、相談窓口を案内する
約款の該当箇所を示して、分かりやすく説明します。
- 確かめること
- 不服がある場合の申立先(社内の窓口・指定紛争解決機関)を案内したか
- できあがるもの
- 不支払の通知
- フォロー代理店担当者・目安 10分
10. 支払後に契約者に連絡し、今後の契約の見直しを相談する
支払で特約が終了したものがないかを確認します。
- 確かめること
- 支払で消滅・変更した契約を記録したか
- できあがるもの
- フォローの記録
締めのチェックリスト
- 連絡者と受取人の関係を確認したか
- 他の契約・特約の請求漏れを確認したか
- 必要書類を請求の種類ごとに案内したか
- 請求書の署名と口座を確認したか
- 不足書類を督促したか
- 支払事由と免責事由を確認したか
- 事実確認の期間を伝えたか
- 支払明細を送ったか
- 不支払の理由と相談先を伝えたか
- 支払後の契約の変化を記録したか
よくあるミスと防ぎ方
他の契約・特約の請求漏れ
同じ入院で請求できる特約や別の契約を案内し忘れることがあります。被保険者で全契約を検索します。
書類の督促忘れ
不足書類のまま止まり、契約者から苦情になります。督促の期限を台帳で管理します。
時効の説明不足
請求できるのは3年です。古い入院でも請求できることを案内します。
測っておきたい指標
- 連絡から支払までの日数
- 書類不足による督促の件数
- 請求漏れの指摘件数
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
保険法95条(消滅時効)
保険金・給付金を請求する権利は、行使できる時から3年で時効により消滅します。
保険法21条・52条・81条(保険給付の履行期)
約款で支払期限を定めていても、事実の確認に必要な相当の期間を過ぎれば、保険会社は遅滞の責任を負います。
保険業法(苦情処理・紛争解決)
保険会社は指定紛争解決機関(生命保険協会、日本損害保険協会など)と契約し、不服のある請求者に案内します。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(金融・保険・12業務)
- 「保険金・給付金の請求受付」を含む12業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち4つは、自動化の候補です
よくある質問
- 請求に期限はありますか
- 保険法で、請求する権利は行使できる時から3年で時効になります。約款でも同じ期間が定められているのが一般的です。
- 診断書は必ず必要ですか
- 保険会社や請求の内容によっては、領収書や明細書で請求できる場合があります。保険会社の基準で案内します。
- 請求書類の確認を楽にするには
- 届いた請求書や診断書をジンベイ GenOCRで読み取り、チェック表と自動で照合すると、不足書類の確認と督促が早くなります。