損害保険の満期・更改手続の業務手順書テンプレート(保険代理店)
自動車保険・火災保険などの満期を早めに抽出し、顧客に案内して補償内容を見直し、更改の申込みと保険料の収納を満期日までに終えて計上するまでの流れです。手順書にしておくと、更改漏れによる無保険の期間や、意向確認の記録漏れを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 満期日までに、顧客の意向を確かめたうえで更改を終えるための手順です。
- 範囲
- 満期の抽出から、案内、面談・意向確認、申込み、保険料の収納、計上、更改しない場合の処理まで。
- 始まるきっかけ
- 保険会社のシステムや満期管理台帳で、満期日の2〜3か月前になった契約を抽出したとき
- 頻度・量の目安
- 毎月・保有契約の1/12程度
- 使う書類・システム
- 満期管理台帳・保険会社のシステム、満期案内書、前年の契約内容、意向把握シート、申込書(または電子申込み)
担当と役割
代理店の事務担当
満期の抽出、案内の送付、計上
保険募集人
顧客への連絡、補償の見直し、意向確認
代理店の管理責任者
更改の進み具合と未更改の確認
顧客(契約者)
補償内容の確認、申込み、保険料の支払
手順(10ステップ)
1. 満期日の2〜3か月前の契約を抽出し、担当を割り当てる
契約者・種目・満期日・前年の保険料・担当者を一覧にします。
- 確かめること
- 抽出から漏れている契約がないか(保険会社のデータと照合)
- できあがるもの
- 満期一覧
- 確認保険募集人・目安 10分/件
2. 前年からの変化を確かめる
自動車保険なら車両入替え・運転者の範囲・等級・事故の有無、火災保険なら建物の増改築や家財の変化を確認します。
- 確かめること
- 前年の事故で等級や保険料が変わることを確認したか
- できあがるもの
- 変化の確認メモ
3. 満期案内を送る
満期日、更改後の保険料の見込み、手続きの方法と期限を書きます。
- 確かめること
- 送付先の住所が最新か
- できあがるもの
- 満期案内の送付記録
4. 顧客に連絡し、補償内容を見直す
補償の過不足(車両保険の有無、水災補償など)を説明し、意向を確かめます。
- 確かめること
- 意向把握シートに意向を記録したか
- できあがるもの
- 意向把握シート
- 申込保険募集人・目安 10分/件
5. 更改の申込みを受ける
変更点を反映した申込書または電子申込みで手続きします。
- 確かめること
- 申込みが満期日より前か
- できあがるもの
- 更改の申込み
- 収納代理店の事務担当・目安 5分/件
6. 保険料の収納方法を確かめ、収納する
口座振替・クレジットカード・払込票などを確認し、代理店で受け取った保険料は分けて管理します。
- 確かめること
- 受け取った保険料を自社の資金と分けて管理しているか
- できあがるもの
- 収納記録
7. 満期日までに計上し、保険会社に送る
計上の期限を守り、保険料を精算します。
- 確かめること
- 計上の期限を過ぎていないか
- できあがるもの
- 計上記録
8. 満期日の2週間前に未更改の契約を確かめる
未更改の顧客に連絡を急がせ、満期日を過ぎると無保険になることを伝えます。
- 確かめること
- 無保険になる顧客がいないか
- できあがるもの
- 未更改の一覧
- 不更改保険募集人・目安 5分/件
9. 更改しない場合は理由を記録する
他社への切替え・車両の売却など、理由を記録します。
- 確かめること
- 顧客の意思を書面や記録で確認したか
- できあがるもの
- 不更改の記録
10. 保険証券の到着を確かめ、台帳を更新する
新しい満期日を台帳に入れます。
- 確かめること
- 次回の満期日が台帳に入ったか
- できあがるもの
- 満期管理台帳の更新
締めのチェックリスト
- 満期を2〜3か月前に抽出したか
- 保険会社のデータと照合したか
- 前年からの変化を確認したか
- 満期案内を送ったか
- 補償内容を見直したか
- 意向を記録したか
- 満期日前に申込みを受けたか
- 保険料を分けて管理しているか
- 計上の期限を守ったか
- 未更改を2週間前に確認したか
よくあるミスと防ぎ方
更改漏れによる無保険
満期の抽出が遅れると、満期日を過ぎて無保険になります。2〜3か月前の抽出と、2週間前の未更改確認を決まりにします。
前年と同じ内容で更改
車両の入替えや家族構成の変化を確かめないと、補償が合わなくなります。変化の確認を案内の前に行います。
意向の記録漏れ
更改でも意向把握・確認の義務があります。前年と同じ内容でも意向を記録します。
測っておきたい指標
- 満期日までの更改率
- 無保険になった件数
- 補償の見直し提案の件数
関係する法令・規格
保険業法294条の2(意向把握義務)
更改の際も、顧客の意向を把握し、契約内容が意向に合っていることを確認します。
保険業法(保険料の取扱い)
代理店が受け取った保険料は、保険会社との委託契約に沿って自己の財産と分けて管理し、遅滞なく精算します。
保険業法294条の3(体制整備義務)
代理店は満期管理を含む募集業務を適正に行う体制を整えます。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(金融・保険・12業務)
- 「損害保険の満期・更改手続」を含む12業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち6つは、自動化の候補です
よくある質問
- 満期日を過ぎたらどうなりますか
- 満期日の午後4時など約款で定めた時刻で補償が終わり、更改していなければ無保険になります。自動車保険では等級の引継ぎにも影響することがあります。
- 前年と同じ内容でも意向把握は必要ですか
- はい。更改も保険契約の締結にあたるため、意向を確かめ記録します。
- 満期の抽出を楽にするには
- 保険会社のシステムから満期の一覧を取り出し台帳に登録する作業をジンベイ GenRPAで自動化すると、抽出漏れを防げます。