預金の残高照合の業務手順書テンプレート(業種共通)
銀行の明細と会計の預金残高を口座ごとに突き合わせ、差があれば原因を調べて直します。手順書にしておくと、記帳漏れ・二重計上・不正な出金に早く気づけます。
この手順書の範囲
- 目的
- 帳簿の預金残高を実際の残高と一致させ、不明な入出金を放置しないことを目的にします。
- 範囲
- 全口座の明細の取得から、帳簿との照合、差異の処理、照合表の承認まで。
- 始まるきっかけ
- 毎月末(取引の多い口座は毎週)
- 頻度・量の目安
- 月1回・口座数3〜20
- 使う書類・システム
- インターネットバンキングの入出金明細、通帳、会計システムの預金出納帳、銀行の残高証明書(期末)
担当と役割
経理担当
明細の取得、照合、差異の調査
経理責任者
照合表の確認と承認
手順(10ステップ)
- 一覧経理担当・目安 初回30分
1. 会社名義の口座を一覧にし、毎月照合する対象を決める
休眠口座や定期預金も含める。新しく開いた口座は一覧に足す。
- 確かめること
- 一覧と銀行の口座が一致するか
- できあがるもの
- 口座一覧
2. 月末日の残高と当月の入出金明細を口座ごとにダウンロードする
月末日が休日でも、月末日時点の残高を取る。
- 確かめること
- 全口座の明細があるか
- できあがるもの
- 明細データ
3. 明細の月末残高と帳簿の月末残高を比べる
差がなければ照合済みとして記録する。
- 確かめること
- 差額0円か
- できあがるもの
- 照合結果
4. 差がある場合は入出金を1件ずつ突き合わせ、帳簿にない取引・明細にない取引を拾う
日付と金額で並べて突き合わせる。
- 確かめること
- 差額の内訳を全部説明できるか
- できあがるもの
- 差異の一覧
- 原因経理担当・目安 15分
5. 差異の原因を分類する
記帳漏れ(自動引落・利息・手数料)、二重計上、金額の誤り、時期のずれ(未取付小切手など)に分ける。
- 確かめること
- 原因が分類できたか
- できあがるもの
- 原因の記録
- 修正経理担当・目安 15分
6. 記帳漏れ・誤りは仕訳を入れて直す
自動引落は契約の一覧と照らし、何の支払かを確かめてから計上する。
- 確かめること
- 修正後の残高が明細と一致するか
- できあがるもの
- 修正仕訳
- 不明経理担当・目安 15分
7. 心当たりのない出金は、すぐに責任者に報告し銀行に照会する
不正利用の可能性があるため、翌月に回さない。
- 確かめること
- 報告日時を記録したか
- できあがるもの
- 不明出金の報告
- 照合表経理担当・目安 20分
8. 口座ごとに「明細残高・帳簿残高・差異の内訳」を書いた照合表を作る
時期のずれで翌月に解消する差異は、翌月に解消したかを確認する。
- 確かめること
- 照合表の差異欄が説明済みか
- できあがるもの
- 残高照合表
- 承認経理責任者・目安 10分
9. 照合表と明細を確認し承認する
照合した人と承認する人を分ける。
- 確かめること
- 承認の記録があるか
- できあがるもの
- 承認記録
- 期末経理担当・目安 30分
10. 期末は銀行の残高証明書を取り寄せ、照合表と一緒に保存する
決算書の預金残高の根拠になる。
- 確かめること
- 残高証明書と帳簿が一致するか
- できあがるもの
- 残高証明書
締めのチェックリスト
- 口座一覧に全口座が載っている
- 全口座の月末明細を取得した
- 明細残高と帳簿残高を照合した
- 差異の内訳を説明できる
- 記帳漏れ・誤りを修正した
- 不明な出金をすぐに報告した
- 照合表を作った
- 照合した人と承認者が別である
- 期末に残高証明書を取得した
よくあるミスと防ぎ方
自動引落の記帳漏れ
明細を見るまで気づかない取引です。毎月の照合で拾い、引落の一覧を作っておきます。
使っていない口座を照合しない
休眠口座でも手数料や不正な取引が起きることがあります。全口座を一覧にして照合します。
差額を雑損で合わせる
原因が隠れたままになります。差額は必ず内訳を説明できるまで調べます。
測っておきたい指標
- 照合の完了日
- 原因不明の差異の件数
- 記帳漏れの件数
この業務で残す書類の保存期間
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(管理部門(業種共通)・50業務)
- 「預金の残高照合」を含む50業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち3つは、自動化の候補です
ジンベイ GenRPA
システムへの転記や画面操作の自動化
- 手順2:月末日の残高と当月の入出金明細を口座ごとにダウンロードする
- 手順3:明細の月末残高と帳簿の月末残高を比べる
よくある質問
- 毎月照合する必要はありますか?
- 記帳漏れや不正な出金に早く気づくため、毎月の照合をおすすめします。取引が多い口座は毎週行うと調べる範囲が小さくなります。
- 残高証明書はいつ必要ですか?
- 期末の決算で預金残高の根拠として使います。銀行に依頼すると発行まで数日かかるため、早めに依頼します。
- 照合を自動にできますか?
- 明細の取り込みと仕訳との突き合わせは、会計ソフトの銀行連携や画面操作の自動化で行えます。差異の原因の判断は人が確認します。