印章の管理と押印申請の業務手順書テンプレート(業種共通)
会社の実印・銀行印・角印を使うときに申請と承認を経て押印し、記録を残します。手順書にしておくと、無断の押印や印章の紛失、契約内容を確認しないままの押印を防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 会社の印章を、承認を受けた書類にだけ押し、使った記録を残すことを目的にします。
- 範囲
- 押印の申請から、承認、押印、記録、印章の保管、持ち出し、印鑑証明書の取得まで。
- 始まるきっかけ
- 契約書・申請書・証明書などに会社の印を押す必要があるとき
- 頻度・量の目安
- 随時(1日数件)
- 使う書類・システム
- 押印申請書、印章管理簿(押印の記録)、印鑑登録証明書、職務権限規程
担当と役割
申請者
押印の申請
承認者
書類の内容の承認
印章管理者(総務)
押印、記録、印章の保管
手順(10ステップ)
- 規程総務担当・目安 初回1時間
1. 印章の種類(実印・銀行印・角印)ごとに、押印できる書類・承認者・管理者を印章管理規程に決める
誰が何に押せるかを一覧にしておく。
- 確かめること
- 規程を社内に周知したか
- できあがるもの
- 印章管理規程
2. 押印申請書に書類名・相手方・押す印章(実印・銀行印・角印)・部数・用途を書く
押す書類の原本を添付する。
- 確かめること
- 印章の種類を指定したか
- できあがるもの
- 押印申請
3. 職務権限規程に従い、書類の内容を確認して承認する
契約書は契約審査が終わっているかを確認する。
- 確かめること
- 契約審査の記録があるか
- できあがるもの
- 承認記録
- 押印印章管理者・目安 5分
4. 承認済みの申請と書類を照合してから押印する
申請と違う書類・部数には押さない。白紙や空欄の多い書類には押さない。
- 確かめること
- 申請と書類が一致するか
- できあがるもの
- 押印済みの書類
5. 印章管理簿に日付・書類名・相手方・印章・部数・申請者・承認者を記録する
実印の押印は特に詳しく記録する。
- 確かめること
- 管理簿に記録したか
- できあがるもの
- 管理簿の1行
- 保管印章管理者・目安 2分
6. 印章は鍵のかかる金庫に保管し、鍵を持つ人を限定する
実印と銀行印は別々に保管する。
- 確かめること
- 金庫を施錠したか
- できあがるもの
- 施錠の記録
- 持出印章管理者・目安 5分
7. やむを得ず社外に持ち出す場合は、持ち出し簿に日時・目的・返却予定を記録する
原則は持ち出さない。持ち出しは承認者の許可を受ける。
- 確かめること
- 返却を確認したか
- できあがるもの
- 持ち出し簿
- 証明書印章管理者・目安 15分
8. 印鑑証明書が必要な場合は、印鑑カードで法務局から取得し、取得と使用を記録する
印鑑カードも金庫で保管する。
- 確かめること
- 使用先を記録したか
- できあがるもの
- 取得記録
- 点検総務担当・目安 30分
9. 月1回、管理簿と申請書を照合し、申請のない押印がないか確認する
印章の数(紛失がないか)も確認する。
- 確かめること
- 照合結果を記録したか
- できあがるもの
- 点検記録
- 改廃総務担当・目安 1時間
10. 印章を作り直す・廃止する場合は、法務局や銀行への届出と旧印の廃棄を記録する
旧印は裁断などで使えないようにする。
- 確かめること
- 届出と廃棄の記録があるか
- できあがるもの
- 改廃記録
締めのチェックリスト
- 申請書に印章の種類を書いた
- 権限どおりの承認を受けた
- 契約書は審査が終わっている
- 申請と書類を照合して押した
- 白紙・空欄の多い書類に押していない
- 管理簿に記録した
- 実印と銀行印を別々に保管した
- 持ち出しの返却を確認した
- 月1回の照合をした
よくあるミスと防ぎ方
承認前に押してしまう
急ぎの依頼で起きがちです。承認の記録がない申請には押さないルールを徹底します。
空欄のある書類に押す
後から書き込まれるおそれがあります。金額・日付などが全部埋まってから押します。
印章を持ち出して戻さない
紛失や悪用の原因になります。原則として持ち出さず、例外は持ち出し簿で管理します。
測っておきたい指標
- 申請のない押印の件数
- 申請から押印までの時間
この業務で残す書類の保存期間
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(管理部門(業種共通)・50業務)
- 「印章の管理と押印申請」を含む50業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち3つは、自動化の候補です
ジンベイ GenApp
台帳・申請・承認の仕組み化
- 手順2:押印申請書に書類名・相手方・押す印章(実印・銀行印・角印)・部数・用途を書く
- 手順3:職務権限規程に従い、書類の内容を確認して承認する
- 手順5:印章管理簿に日付・書類名・相手方・印章・部数・申請者・承認者を記録する
よくある質問
- 電子契約にすると押印の管理は不要ですか?
- 電子契約でも、誰が送信・署名できるかの権限管理が必要です。押印申請と同じ承認の流れにします。
- 角印にも申請が必要ですか?
- 請求書・見積書など日常の書類は申請を省く会社もあります。対象を規程で決めておきます。
- 印鑑カードを紛失したら?
- 法務局で廃止の届出をし、再発行を受けます。悪用を防ぐためすぐに手続きします。