売上計上・請求データ作成の業務手順書テンプレート(業種共通)
出荷や検収の実績に基づいて売上を計上し、値引き・返品を反映して、締め日ごとに請求データを作って経理に渡します。手順書にしておくと、売上の計上漏れ・二重計上・期ずれを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 売上を正しい日付と金額で計上し、請求に漏れなく反映することを目的にします。
- 範囲
- 出荷・検収の実績の確認から、売上計上、値引き・返品の処理、締め日の請求データの作成と経理への引き渡しまで。請求書の発行・送付は請求書発行の手順書で扱います。
- 始まるきっかけ
- 商品を出荷したとき、サービスの提供が終わり検収を受けたとき
- 頻度・量の目安
- 毎日の計上・締め日ごとの請求データ作成
- 使う書類・システム
- 出荷実績(出荷伝票)、検収書(顧客の受領印・検収の通知)、受注データ、販売管理システム
担当と役割
営業事務
売上計上、請求データの作成
営業担当
値引き・返品・単価変更の連絡
経理担当
請求データの受け取りと会計への反映
手順(10ステップ)
- 基準営業事務・目安 初回1時間
1. 売上の計上基準(出荷基準・着荷基準・検収基準)を取引の種類ごとに確認する
据付が必要な機械やサービスは検収基準が多い。いったん決めた基準は継続して使う。
- 確かめること
- 取引ごとの基準が決まっているか
- できあがるもの
- 計上基準の一覧
2. 出荷実績または検収書をもとに、受注データから売上を計上する
受注データを引き継ぎ、数量は実際の出荷・検収の数量にする。
- 確かめること
- 計上日が基準どおりの日付か
- できあがるもの
- 売上データ
- 計上営業事務・目安 5分
3. 分納・一部検収の場合は、出荷・検収した分だけを計上する
受注残を残し、残りの出荷予定を管理する。
- 確かめること
- 受注残が正しいか
- できあがるもの
- 受注残の一覧
4. 毎日、出荷実績と売上データの件数を照合する
出荷したのに売上がないもの、売上があるのに出荷がないものを探す。
- 確かめること
- 件数が一致するか
- できあがるもの
- 照合結果
- 調整営業事務・目安 1件5分
5. 値引き・返品・単価変更を、営業担当の連絡と承認に基づいて入力する
返品は返品伝票、値引きは承認の記録を添える。
- 確かめること
- 承認の記録があるか
- できあがるもの
- 調整データ
- 締め営業事務・目安 30分
6. 締め日に得意先ごとの請求対象の売上を確定する
締め日をまたぐ出荷は、計上日で区切る。
- 確かめること
- 得意先の締め日どおりか
- できあがるもの
- 確定した売上
7. 請求データ(得意先・請求明細・税率ごとの金額)を作る
得意先指定の請求明細の形式(注文番号の記載など)があれば合わせる。
- 確かめること
- 得意先指定の項目が入っているか
- できあがるもの
- 請求データ
- 引渡営業事務・目安 10分
8. 請求データと売上集計表を経理に渡す
前月比で大きく違う得意先は理由を添える。
- 確かめること
- 合計額が売上集計と一致するか
- できあがるもの
- 引き渡し記録
- 期末営業事務・目安 15分
9. 月末・期末をまたぐ出荷は、計上の月を確認する
期末の売上の前倒し・先送りは不正になる。
- 確かめること
- 月末の出荷の計上月が正しいか
- できあがるもの
- 確認記録
- 振り返り営業事務・目安 30分
10. 月1回、計上漏れ・二重計上・締め後の修正の件数と原因を記録し、手順を見直す
同じ原因が続くものは確認の手順を足す。
- 確かめること
- 原因を記録したか
- できあがるもの
- 振り返りの記録
締めのチェックリスト
- 取引ごとの計上基準が決まっている
- 計上日が基準どおりである
- 分納の受注残が正しい
- 出荷実績と売上の件数が一致した
- 値引き・返品に承認の記録がある
- 締め日どおりに売上を確定した
- 得意先指定の項目を入れた
- 請求データの合計が売上集計と一致した
- 月末の出荷の計上月を確認した
よくあるミスと防ぎ方
出荷したのに売上を計上していない
出荷伝票と売上データを毎日照合して見つけます。
期末の売上を前倒しで計上する
翌期の売上を当期に入れることは不正な会計処理です。計上基準どおりの日付で計上します。
値引きの承認がない
営業担当の口頭の約束で値引きが入ると、後で問題になります。値引きは承認の記録を必須にします。
測っておきたい指標
- 出荷から売上計上までの日数
- 計上漏れの件数
- 締め後の修正件数
関係する法令・規格
請求書に登録番号・税率ごとの対価の額と消費税額などの記載が必要
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(管理部門(業種共通)・50業務)
- 「売上計上・請求データ作成」を含む50業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち3つは、自動化の候補です
ジンベイ GenRPA
システムへの転記や画面操作の自動化
- 手順2:出荷実績または検収書をもとに、受注データから売上を計上する
- 手順7:請求データ(得意先・請求明細・税率ごとの金額)を作る
よくある質問
- 出荷基準と検収基準はどちらがよいですか?
- 取引の実態に合う方を選びます。据付や検査が必要な取引は検収基準が多いです。決めた基準は毎期続けて使います。
- 返品があった場合の請求は?
- 返品分を翌月の請求でマイナスにするか、返品分の返還インボイスを出します。得意先との取り決めに従います。
- 締め日が得意先ごとに違う場合は?
- 得意先マスタに締め日を登録し、締め日ごとに請求データを作ります。