紹介状の受付と返書管理の業務手順書テンプレート(医療機関)
他の医療機関から届く紹介状を受け付けて台帳に登録し、予約と診察を経て、紹介元に返書(受診の報告)を期限内に送るまでの流れです。手順書にしておくと、返書の送り忘れや、紹介状の紛失、紹介元との関係の悪化を防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 紹介を受けた患者の情報を確実に引き継ぎ、紹介元に期限内に報告するための手順です。
- 範囲
- 紹介状の受付から、台帳登録、予約、診察、返書の作成・送付、逆紹介、集計まで。
- 始まるきっかけ
- 紹介状を持った患者が来院したとき、または紹介元からFAX・地域医療連携システムで予約の申込みがあったとき
- 頻度・量の目安
- 毎日・病院で1日10〜100件
- 使う書類・システム
- 紹介状(診療情報提供書)、画像・検査データ(CD等)、紹介状受付台帳、返書のひな形、地域医療連携システム
担当と役割
地域医療連携室
紹介の受付、予約、台帳管理、返書の送付
医師
診察、返書(報告書)の作成
医療クラーク(医師事務作業補助者)
返書の下書き、督促
受付担当
来院時の紹介状の受け取り
手順(11ステップ)
- 受付地域医療連携室・目安 10分
1. FAXや連携システムで紹介の予約を受け付ける
紹介元・患者・希望診療科・緊急度を確認し、予約を取ります。
- 確かめること
- 当日対応が必要な緊急の紹介か
- できあがるもの
- 予約記録
- 受付受付担当・目安 3分
2. 来院時に紹介状と添付資料を受け取る
封を開ける前に宛先と患者名を確認し、画像CDなどの添付も受け取ります。
- 確かめること
- 添付資料の有無と枚数を記録したか
- できあがるもの
- 受領記録
3. 紹介状受付台帳に登録する
紹介元医療機関・医師・患者・受診日・診療科・担当医を登録します。
- 確かめること
- 紹介元の医師名と連絡先を登録したか
- できあがるもの
- 紹介状受付台帳の1行
- 取込地域医療連携室・目安 5分
4. 紹介状と画像を電子カルテに取り込む
スキャンして患者のカルテに登録し、画像は院内システムに取り込みます。
- 確かめること
- 別の患者のカルテに取り込んでいないか
- できあがるもの
- カルテへの取込
- 診察医師・目安 ―
5. 紹介状を読み、診察する
紹介目的(精査・治療・手術)を確認します。
- 確かめること
- 紹介目的に答える診療になっているか
- できあがるもの
- 診療録
- 返書医療クラーク(医師事務作業補助者)・目安 10分
6. 返書の下書きを作る
受診日、診断、検査結果、今後の方針(当院で治療・紹介元へ戻す)を下書きします。
- 確かめること
- 医師の診療録の内容と一致しているか
- できあがるもの
- 返書の下書き
- 返書医師・目安 5分
7. 返書を確認・署名する
初診時の報告と、検査・治療の結果が出た時点の報告を分けて送ることもあります。
- 確かめること
- 返書の期限(例: 初診から2週間以内)を守れるか
- できあがるもの
- 署名済み返書
8. 返書を紹介元に送り、台帳に送付日を記録する
郵送・FAX・連携システムで送り、送付日を記録します。
- 確かめること
- 宛先の医療機関と医師名が正しいか
- できあがるもの
- 送付記録
9. 返書が未作成の件を一覧にし、医師に督促する
期限が近い件を毎週医師に知らせます。
- 確かめること
- 期限を過ぎた件がないか
- できあがるもの
- 未作成一覧
- 逆紹介地域医療連携室・目安 15分
10. 治療が落ち着いた患者を紹介元・かかりつけ医に戻す
診療情報提供書を作り、予約の調整を手伝います。
- 確かめること
- 患者の同意を得たか
- できあがるもの
- 逆紹介の記録
11. 紹介件数・逆紹介件数・紹介元を毎月集計する
紹介率・逆紹介率と、紹介元ごとの件数を出します。
- 確かめること
- 紹介元へのお礼・訪問の計画に使ったか
- できあがるもの
- 月次の集計
締めのチェックリスト
- 緊急の紹介を判断したか
- 添付資料を記録したか
- 台帳に紹介元の医師を登録したか
- 正しい患者のカルテに取り込んだか
- 紹介目的を確認したか
- 返書の内容が診療録と一致するか
- 期限内に返書を送ったか
- 送付日を記録したか
- 未作成の返書を督促したか
- 紹介率・逆紹介率を集計したか
よくあるミスと防ぎ方
返書の送り忘れ
返書がないと紹介元からの信頼を失い、紹介が減ります。台帳で期限を管理し、毎週督促します。
紹介状の取り違え
同姓の患者のカルテに取り込む誤りがあります。取込時に生年月日で照合します。
添付資料の紛失
画像CDを返し忘れたり紛失したりします。受領時に記録し、返却の要否を確認します。
測っておきたい指標
- 返書の期限内送付率
- 紹介率・逆紹介率
- 紹介元の医療機関数
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
診療報酬(診療情報提供料)
保険医療機関が患者の同意を得て、他の医療機関に診療状況を示す文書を添えて紹介した場合などに算定できます。
医療法(地域医療支援病院)
地域医療支援病院は紹介患者への医療提供が求められ、紹介率・逆紹介率が承認の要件になっています。
個人情報保護法(要配慮個人情報)
紹介状は要配慮個人情報です。FAXの誤送信を防ぐため、送信先の確認手順を決めます。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(医療・介護・12業務)
- 「紹介状の受付と返書管理」を含む12業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
11手順のうち4つは、自動化の候補です
ジンベイ GenApp
台帳・申請・承認の仕組み化
- 手順8:返書を紹介元に送り、台帳に送付日を記録する
- 手順9:返書が未作成の件を一覧にし、医師に督促する
- 手順11:紹介件数・逆紹介件数・紹介元を毎月集計する
よくある質問
- 返書はいつまでに送ればよいですか
- 法令の期限はありませんが、初診の報告は2週間以内など、病院で期限を決めて管理するのが一般的です。
- 返書は初診のときだけでよいですか
- 初診の報告に加え、検査結果や手術の結果、治療の終了時など節目で報告すると、紹介元との連携がよくなります。
- 紹介状の登録を楽にするには
- 紹介状をジンベイ GenOCRで読み取り、紹介元・患者・目的を台帳に自動登録すると、返書の期限管理まで一つの台帳でできます。