外来受付の業務手順書テンプレート(医療機関)
来院した患者の受付で、オンライン資格確認により保険資格を確かめ、問診票と紹介状を受け取って診察に回し、診療後に会計して領収書・明細書を渡すまでの流れです。手順書にしておくと、資格確認の漏れによる返戻や、患者の取り違え、会計の誤りを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 受付と会計を、誰がしても同じ正確さと早さで行えるようにします。
- 範囲
- 来院時の受付から、資格確認、問診、診察への案内、会計、次回予約まで。
- 始まるきっかけ
- 患者が来院し、受付に声をかけたとき(または予約の来院時刻)
- 頻度・量の目安
- 毎日・1日30〜150人
- 使う書類・システム
- 顔認証付きカードリーダー(オンライン資格確認)、マイナ保険証・資格確認書、問診票、紹介状(診療情報提供書)、レセプトコンピュータ・電子カルテ
担当と役割
受付担当
受付、資格確認、問診票の受け渡し、カルテの準備
会計担当
会計、領収書・明細書の発行、次回予約
看護師
問診内容の確認、トリアージ(緊急度の判断)
医師
診察、紹介状の確認
手順(11ステップ)
- 受付受付担当・目安 2分
1. 氏名・生年月日で患者を確認し、初診・再診を判断する
再診はカルテ番号で、初診は新規登録します。
- 確かめること
- 同姓同名の患者を生年月日で区別したか
- できあがるもの
- 受付登録
2. オンライン資格確認で保険資格を確かめる
マイナ保険証はカードリーダーで、資格確認書は券面の情報で確認します。
- 確かめること
- 資格が有効か、保険者・負担割合・限度額適用の情報が最新か
- できあがるもの
- 資格確認の結果
- 資格確認受付担当・目安 2分
3. 公費負担医療の受給者証を確認する
子ども医療費・難病・生活保護などの受給者証の有効期限と負担上限を確かめます。
- 確かめること
- 受給者証の有効期限が切れていないか
- できあがるもの
- 公費情報の登録
4. 初診の患者に問診票を渡し、記入してもらう
症状・既往歴・服薬中の薬・アレルギー・妊娠の有無を書いてもらいます。
- 確かめること
- アレルギー欄が空欄のままでないか
- できあがるもの
- 記入済み問診票
5. 紹介状の有無を確認し、受け取る
紹介状を受け取り、紹介元医療機関を受付台帳に記録します。
- 確かめること
- 紹介状の宛先が自院の該当診療科か
- できあがるもの
- 紹介状受付の記録
- トリアージ看護師・目安 2分
6. 問診票を確認し、緊急度を判断する
胸痛・呼吸困難・意識障害などは順番を待たずに医師に伝えます。
- 確かめること
- 発熱など感染症の疑いがある患者を分けて待たせたか
- できあがるもの
- トリアージの記録
- 案内受付担当・目安 1分
7. カルテを準備し、診察の順番を案内する
待ち時間の目安を伝えます。
- 確かめること
- 呼び出しは本人確認(氏名・生年月日)をして行うか
- できあがるもの
- 診察待ちリスト
- 会計会計担当・目安 3分
8. 医師の指示(オーダー)から会計を計算する
処置・検査・処方の入力漏れがないかを見ます。
- 確かめること
- オーダーとレセコンの入力が一致しているか
- できあがるもの
- 会計データ
- 会計会計担当・目安 2分
9. 会計し、領収証と明細書を渡す
一部負担金を受け取り、領収証と診療明細書を無料で交付します。
- 確かめること
- 負担割合と公費の上限を反映したか
- できあがるもの
- 領収証・明細書
- 予約会計担当・目安 2分
10. 次回予約を取り、処方箋を渡す
院外処方の場合は処方箋の有効期間(交付日を含め4日以内)を伝えます。
- 確かめること
- 処方箋の患者名と保険情報が正しいか
- できあがるもの
- 予約・処方箋
11. 終業時にレジの現金と会計データを照合する
未収金があれば台帳に記録します。
- 確かめること
- 現金と日計表の差額がないか
- できあがるもの
- 日計表・未収金台帳
締めのチェックリスト
- 患者を氏名と生年月日で確認したか
- オンライン資格確認をしたか
- 負担割合と限度額を確認したか
- 公費受給者証の期限を確認したか
- 問診票のアレルギー欄を確認したか
- 紹介状を記録したか
- 緊急度を判断したか
- 会計にオーダーの漏れがないか
- 領収証と明細書を渡したか
- レジ締めで差額がないか
よくあるミスと防ぎ方
資格確認の漏れ
保険が変わったのに古い情報で請求すると返戻になります。毎回オンライン資格確認を行います。
患者の取り違え
同姓の患者を呼び間違えることがあります。呼び出し時と会計時に氏名と生年月日を本人に言ってもらいます。
会計の入力漏れ
処置や検査の入力が漏れると請求漏れになります。オーダーとの照合を会計の手順に入れます。
測っておきたい指標
- 受付から診察までの待ち時間
- 資格関係の返戻件数
- レジ締めの差額件数
関係する法令・規格
オンライン資格確認の原則義務化
2023年4月から、保険医療機関・薬局は原則としてオンライン資格確認の体制を整えることが義務になりました。健康保険証の新規発行は2024年12月2日に終了し、マイナ保険証または資格確認書で受診します。
保険医療機関及び保険医療担当規則
受診時の資格確認や、領収証・明細書の交付などが定められています。
個人情報保護法(要配慮個人情報)
病歴などは要配慮個人情報です。受付での呼び出しや会話で、他の患者に病名が聞こえないよう配慮します。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(医療・介護・12業務)
- 「外来受付」を含む12業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
11手順のうち4つは、自動化の候補です
よくある質問
- マイナ保険証を持っていない患者はどうしますか
- 資格確認書で受診できます。資格確認書の券面の情報でオンライン資格確認を行います。
- 明細書は必ず渡さなければなりませんか
- 電子レセプト請求を行う保険医療機関は、原則として明細書を無料で交付することになっています。
- 問診票の入力を減らすには
- 紙の問診票をジンベイ GenOCRで読み取り、電子カルテに転記する作業を減らせます。