jinbay
士業12手順Excel 無料

不動産登記(売買)の申請の業務手順書テンプレート(士業事務所)

不動産売買の依頼を受け、登記簿と必要書類を確かめ、決済の場で本人と意思を確認し、所有権移転登記を申請して完了書類を渡すまでの流れです。手順書にすると、書類の期限切れや本人確認の漏れ、申請の誤りを防げます。

この手順書の範囲

目的
決済日に向けて、書類の準備と本人確認を同じ確認項目で行い、決済当日の申請を確実に行えるようにします。
範囲
不動産会社・金融機関からの依頼を受けてから、登記完了後の書類の交付までです。
始まるきっかけ
不動産会社・金融機関から売買の決済と登記の依頼があったとき
頻度・量の目安
随時・事務所全体で月5〜50件
使う書類・システム
登記事項証明書、登記識別情報(または登記済証)、印鑑証明書・住民票、固定資産評価証明書、売買契約書

担当と役割

  • 司法書士

    登記簿の調査、本人確認と意思確認、決済の立会い、申請

  • 補助者

    書類の回収と点検、申請書の作成、登録免許税の計算

  • 事務職員

    日程調整、完了書類の発送

手順(12ステップ)

  1. 受付事務職員・目安 10分自動化の候補:台帳・承認

    1. 依頼内容と決済日を受け付ける

    物件、売主・買主、決済日時と場所、抵当権の抹消・設定の有無を受付票に入れます。

    確かめること
    決済日から逆算して書類の回収期限を決める。
    できあがるもの
    受付票
  2. 調査補助者・目安 15分自動化の候補:読み取り

    2. 登記簿を取得して内容を確かめる

    所有者の住所・氏名、抵当権などの権利、差押え、地目・地積を確かめます。

    確かめること
    登記簿の住所と売主の現住所が違えば、住所変更登記が必要になる。
    できあがるもの
    登記簿の調査メモ
  3. 書類案内補助者・目安 15分

    3. 必要書類を売主・買主に案内する

    売主は登記識別情報、印鑑証明書、実印、本人確認書類、買主は住民票、本人確認書類などを案内します。

    確かめること
    必要書類チェックリストで、物件と取引の内容に合わせて書類を選ぶ。
    できあがるもの
    必要書類の案内
  4. 書類点検補助者・目安 15分自動化の候補:読み取り

    4. 届いた書類の内容と期限を確かめる

    印鑑証明書は作成後3か月以内か、住民票の住所と登記の住所がつながるかを確かめます。

    確かめること
    決済日時点で3か月を過ぎないか、作成日から計算する。
    できあがるもの
    書類点検の記録
  5. 計算補助者・目安 20分自動化の候補:転記・画面操作

    5. 登録免許税と費用を計算する

    固定資産評価額をもとに、登記の種類ごとの税率と軽減措置の要件を確かめて計算します。

    確かめること
    住宅用家屋の軽減措置は、床面積・取得の時期などの要件と証明書を確かめる。
    できあがるもの
    費用の見積書
  6. 申請書作成補助者・目安 30分自動化の候補:転記・画面操作

    6. 登記申請書と登記原因証明情報を作る

    登記の目的、原因(年月日売買)、権利者・義務者、課税価格、登録免許税、不動産の表示を入れます。

    確かめること
    登記簿の不動産の表示と一字一句一致させる。
    できあがるもの
    申請書の案
  7. 本人確認司法書士・目安 15分

    7. 決済の前に売主・買主の本人確認と意思確認を行う

    本人確認書類で本人を確かめ、売買の意思と物件・代金を確かめます。

    確かめること
    確認した書類の種類・番号と、確認の方法を記録する。面識がない場合は特に慎重に行う。
    できあがるもの
    本人確認記録
  8. 決済司法書士・目安 30分

    8. 決済の場で書類を最終確認する

    登記識別情報・委任状・印鑑証明書がそろい、実印が押されているか確かめ、融資実行の可否を伝えます。

    確かめること
    登記簿を当日朝に再取得し、事前の調査から変わっていないか確かめる。
    できあがるもの
    決済の確認記録
  9. 申請補助者・目安 15分自動化の候補:転記・画面操作

    9. オンラインで登記を申請する

    決済後すぐに申請し、受付番号を記録します。

    確かめること
    抵当権抹消・所有権移転・抵当権設定など、連件の順番が正しい。
    できあがるもの
    受付番号
  10. 補正司法書士・目安 案件による

    10. 法務局から補正の連絡があれば対応する

    補正の内容を確かめ、期限内に補正します。

    確かめること
    補正の原因を記録し、次の案件の点検項目に加える。
    できあがるもの
    補正の記録
  11. 完了事務職員・目安 15分

    11. 完了後、登記識別情報と完了書類を交付する

    登記識別情報通知、登記完了証、登記事項証明書を買主・金融機関に渡します。

    確かめること
    登記識別情報は目隠しシールのまま、本人に直接または書留で渡す。
    できあがるもの
    交付の記録
  12. 記録事務職員・目安 10分自動化の候補:台帳・承認

    12. 事件簿に記録し、預かった書類を返す

    受託の日、事件の内容、報酬を事件簿に入れ、原本を返却します。

    確かめること
    受領・返却簿で返却漏れがない。
    できあがるもの
    事件簿の記録

締めのチェックリスト

  • 登記簿の住所と売主の現住所を照合した
  • 印鑑証明書が決済日時点で作成後3か月以内である
  • 住民票の住所がつながっている
  • 登録免許税の軽減措置の要件と証明書を確かめた
  • 申請書の不動産の表示が登記簿と一致している
  • 本人確認と意思確認を行い、記録した
  • 決済当日に登記簿を再取得した
  • 連件の順番が正しい
  • 登記識別情報を本人に安全な方法で渡した
  • 預かった原本を返却した

よくあるミスと防ぎ方

印鑑証明書の期限切れ

決済日が延びて、印鑑証明書が作成後3か月を過ぎることがあります。決済日の変更があれば、書類の期限を必ず再計算します。

住所変更登記の見落とし

登記簿の住所と売主の現住所が違うと、所有権移転の前に住所変更登記が必要です。調査の段階で住所を照合します。

決済当日の権利の変化に気づかない

事前の調査後に差押えなどが入ることがあります。決済当日の朝に登記簿を再取得します。

測っておきたい指標

  • 決済日までの書類回収完了率
  • 補正件数
  • 完了から書類交付までの日数

関係する法令・規格

  • 不動産登記法・不動産登記令

    登記の申請、登記識別情報、添付情報(印鑑証明書は作成後3か月以内など)に関わります。2024年4月から相続登記、2026年4月から住所等の変更登記の申請が義務になりました。

  • 登録免許税法・租税特別措置法

    登録免許税の税率と、住宅用家屋などの軽減措置に関わります。

  • 司法書士法

    業務の範囲、事件簿の作成・保存、守秘義務に関わります。

  • 犯罪収益移転防止法

    宅地・建物の売買の手続きの代理などで、取引時確認と記録の保存が必要になります。

無料ダウンロード

業務手順書テンプレート集(士業・10業務)

  • 「不動産登記(売買)の申請」を含む10業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
  • 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
  • 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます

フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます

12手順のうち7つは、自動化の候補です

ジンベイ GenApp

台帳・申請・承認の仕組み化

  • 手順1:依頼内容と決済日を受け付ける
  • 手順12:事件簿に記録し、預かった書類を返す
ジンベイ GenAppを見る →

ジンベイ GenOCR

紙・PDFの読み取りとデータ化

  • 手順2:登記簿を取得して内容を確かめる
  • 手順4:届いた書類の内容と期限を確かめる
ジンベイ GenOCRを見る →

ジンベイ GenRPA

システムへの転記や画面操作の自動化

  • 手順5:登録免許税と費用を計算する
  • 手順6:登記申請書と登記原因証明情報を作る
  • 手順9:オンラインで登記を申請する
ジンベイ GenRPAを見る →

よくある質問

印鑑証明書は何か月以内のものが必要ですか。
所有権の登記名義人が登記義務者として申請する場合、作成後3か月以内のものが必要です。
登記識別情報を紛失した売主の場合は。
司法書士による本人確認情報の提供などの方法があります。通常より準備に時間がかかるため、早めに確かめます。
住所変更登記は義務ですか。
2026年4月から、所有者の住所・氏名に変更があった場合、変更の日から2年以内に変更登記を申請することが義務になりました。