住民税の特別徴収の業務手順書テンプレート(業種共通)
市区町村から届く特別徴収税額の通知を給与システムに入れ、6月から翌年5月まで給与から差し引いて納めます。手順書にしておくと、税額の入力ミスや、退職・入社時の異動届の漏れを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 従業員の住民税を正しく差し引き、期限内に納めることを目的にします。
- 範囲
- 税額通知の受け取りから、給与への反映、毎月の納入、本人用通知の配布、入退社時の異動届まで。
- 始まるきっかけ
- 毎年5月(市区町村から特別徴収税額決定通知書が届いたとき)
- 頻度・量の目安
- 毎月の納入・年1回の税額更新(従業員の住所地の市区町村ごと)
- 使う書類・システム
- 特別徴収税額決定通知書(特別徴収義務者用・納税義務者用)、納入書、給与所得者異動届出書、eLTAX
担当と役割
給与担当
税額の入力、控除、異動届
経理担当
納入
人事担当
入退社・住所変更の連絡
手順(10ステップ)
- 受取給与担当・目安 30分
1. 5月中に届く税額決定通知(書面または電子)を受け取り、件数を確認する
2024年度から、eLTAXで電子の通知を受け取る方法もある。
- 確かめること
- 通知の人数と在籍者(1月1日在籍で前年に給与があった人)が合うか
- できあがるもの
- 受け取りの記録
2. 6月〜翌年5月の月ごとの税額を給与システムに入れる
6月は端数を調整した額になるため、7月以降と金額が違うことが多い。
- 確かめること
- 6月分と7月以降の額を分けて入れたか
- できあがるもの
- 更新した給与マスタ
- 照合給与担当・目安 20分
3. 入力後、全員の年税額の合計が通知の合計と一致するか確認する
1人ずつの入力ミスは合計の照合で見つける。
- 確かめること
- 合計が一致するか
- できあがるもの
- 照合記録
4. 納税義務者用の通知書を本人に配る
封をして本人に渡す。電子で配る場合は本人の同意を確認する。
- 確かめること
- 全員に配ったか
- できあがるもの
- 配布記録
- 控除給与担当・目安 —
5. 6月支給の給与から控除を始める
翌年5月まで毎月控除する。
- 確かめること
- 6月の給与で控除されたか
- できあがるもの
- 給与明細
6. 控除した月の翌月10日までに、市区町村ごとに納入する
納期の特例(常時10人未満で承認を受けた場合)は6月10日と12月10日。eLTAXでまとめて納入できる。
- 確かめること
- 全市区町村に納入したか
- できあがるもの
- 納入記録
7. 退職者が出たら、退職した月の翌月10日までに異動届を出す
1〜4月の退職は残りを一括徴収するのが原則。6〜12月の退職は本人の希望で一括徴収も可。
- 確かめること
- 一括徴収か普通徴収への切り替えかを決めたか
- できあがるもの
- 異動届の控え
- 入社給与担当・目安 20分
8. 入社者が前職で特別徴収されていた場合、引き継ぎの異動届を市区町村に出す
前職の会社が記入した異動届を受け取って提出する。
- 確かめること
- 引き継ぎの開始月が正しいか
- できあがるもの
- 異動届の控え
- 変更給与担当・目安 15分
9. 税額の変更通知が届いたら、変更月から給与に反映する
確定申告などで税額が変わると、年の途中で通知が届く。
- 確かめること
- 変更月を正しく反映したか
- できあがるもの
- 更新した給与マスタ
10. 月ごとの控除額と納入額を照合し、差がないか確認する
途中入退社で控除と納入がずれやすい。
- 確かめること
- 控除額の合計と納入額が一致するか
- できあがるもの
- 照合記録
締めのチェックリスト
- 通知の人数と対象者が合っている
- 6月分と7月以降の額を分けて入力した
- 年税額の合計が通知と一致した
- 本人用の通知を配った
- 6月の給与から控除を始めた
- 翌月10日までに納入した
- 退職者の異動届を出した
- 入社者の引き継ぎの異動届を出した
- 変更通知を反映した
よくあるミスと防ぎ方
6月分を7月以降と同じ額で入力する
6月は端数調整で金額が違います。通知の月別の額をそのまま入れます。
退職時の異動届を出し忘れる
市区町村から会社に納入の催促が続きます。退職手続きのチェック表に入れます。
本人用の通知を開封して配る
税額は個人情報です。封をしたまま本人に渡します。
測っておきたい指標
- 入力ミスの件数
- 異動届の提出漏れの件数
関係する法令・規格
給与から住民税を差し引き、翌月10日までに納入
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(管理部門(業種共通)・50業務)
- 「住民税の特別徴収」を含む50業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち5つは、自動化の候補です
ジンベイ GenRPA
システムへの転記や画面操作の自動化
- 手順4:納税義務者用の通知書を本人に配る
- 手順6:控除した月の翌月10日までに、市区町村ごとに納入する
- 手順7:退職者が出たら、退職した月の翌月10日までに異動届を出す
よくある質問
- パートやアルバイトも特別徴収が必要ですか?
- 原則として給与を払う全員が対象です。ただし、給与が少なく税額を差し引けない場合などは、普通徴収にできる基準が市区町村ごとにあります。
- 従業員が引っ越した場合は?
- その年度の税額は1月1日の住所地の市区町村に納めます。年度途中の引っ越しでは納入先は変わりません。
- 納期の特例を使うには?
- 給与の支払を受ける人が常時10人未満の場合、市区町村に申請して承認を受けます。