住民票の写し等の交付の業務手順書テンプレート(自治体)
窓口や郵送で住民票の写し等の請求を受け、本人確認と請求の要件を確かめ、支援措置の対象でないかを確認して交付するまでの流れです。手順書にすると、不正な請求への交付や、支援措置の対象者の情報を出してしまう事故を防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 請求の種類ごとに同じ確認項目で審査し、交付してよい場合だけ交付できるようにします。
- 範囲
- 請求書の受付から、本人確認、審査、交付、請求書の保存までです。
- 始まるきっかけ
- 住民・代理人・弁護士などから住民票の写し等の請求があったとき
- 頻度・量の目安
- 毎日・窓口1か所あたり1日20〜200件
- 使う書類・システム
- 住民票の写し等の交付請求書、本人確認書類、委任状(代理人の場合)、職務上請求書(弁護士・司法書士など)
担当と役割
窓口担当
請求書の受付、本人確認、交付
審査担当(係長)
第三者請求・職務上請求の審査、判断に迷う請求の決定
支援措置の担当
DV・ストーカー・児童虐待などの支援措置の管理
手順(10ステップ)
- 受付窓口担当・目安 2分
1. 請求書を受け取る
請求者、請求の対象者、必要な種類と通数、記載事項(本籍・続柄の有無)、使いみちを確かめます。
- 確かめること
- 本籍・続柄・個人番号などの記載は、必要な場合だけ載せる。
- できあがるもの
- 受け付けた請求書
- 本人確認窓口担当・目安 2分
2. 請求者の本人確認を行う
運転免許証・マイナンバーカードなどで、窓口に来た人が請求者本人であることを確かめます。
- 確かめること
- 顔写真のない書類の場合は、2点以上の組み合わせなど決めた方法で確かめる。
- できあがるもの
- 本人確認の記録
- 区分窓口担当・目安 1分
3. 請求の区分を確かめる
本人・同一世帯の人の請求か、代理人か、第三者請求か、弁護士などの職務上請求かを分けます。
- 確かめること
- 代理人の場合は委任状の内容と本人の署名を確かめる。
- できあがるもの
- 請求の区分
4. 支援措置の対象者でないかシステムで確かめる
対象者の住民票に、DV等支援措置の表示がないかを確かめます。
- 確かめること
- 表示がある場合は、自分で判断せず支援措置の担当に回す。
- できあがるもの
- 支援措置の確認
- 審査審査担当・目安 10分
5. 第三者請求の理由を審査する
自分の権利を行使するため、国などに提出するためなど、請求の理由と使いみちが具体的かを確かめます。
- 確かめること
- 理由を裏付ける資料(契約書など)の提示を求めることがある。
- できあがるもの
- 審査の記録
- 審査審査担当・目安 5分
6. 職務上請求の記載を確かめる
職務上請求書の記載事項(受任事件の種類、依頼者、使いみち)と、資格者の身分を確かめます。
- 確かめること
- 様式・記載に不備があれば交付しない。
- できあがるもの
- 審査の記録
7. 住民票の写し等を作る
請求どおりの記載事項で作ります。
- 確かめること
- 対象者・記載事項・通数が請求書と一致している。
- できあがるもの
- 住民票の写し等
- 交付窓口担当・目安 2分
8. 手数料を受け取って交付する
手数料を受け取り、請求者に渡します。
- 確かめること
- 受け取る人が本人確認した人と同じか確かめる。
- できあがるもの
- 交付の記録
9. 郵送の請求に対応する
請求書、本人確認書類の写し、手数料(定額小為替など)、返信用封筒を確かめ、住民登録の住所あてに送ります。
- 確かめること
- 返信先が住民登録の住所と違う場合は、理由を確かめる。
- できあがるもの
- 郵送の記録
10. 請求書を保存する
請求書と添付書類を、決めた期間保存します。
- 確かめること
- 本人通知制度を行っている自治体では、登録者への通知の手続きを行う。
- できあがるもの
- 保存の記録
締めのチェックリスト
- 請求者の本人確認を決めた方法で行った
- 請求の区分を確かめた
- 代理人の委任状を確かめた
- 支援措置の表示を確かめた
- 第三者請求の理由が具体的である
- 職務上請求書の記載と資格者の身分を確かめた
- 本籍・続柄・個人番号は必要な場合だけ載せた
- 対象者・記載事項・通数が請求書と一致している
- 郵送の返信先を確かめた
- 請求書を保存した
よくあるミスと防ぎ方
支援措置の対象者の住民票を交付する
加害者からの請求に交付すると、被害者の住所が知られてしまいます。システムの表示を必ず確かめ、表示があれば担当に回します。
第三者請求の理由を確かめずに交付する
「必要だから」だけでは理由として足りません。権利の行使など具体的な理由と使いみちを確かめます。
不要な記載事項を載せる
本籍・続柄・個人番号は、使いみちに必要な場合だけ載せます。請求書で必要かどうかを確かめます。
測っておきたい指標
- 窓口の平均待ち時間
- 第三者請求・職務上請求の審査件数
- 誤交付の件数(0件が基準)
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
住民基本台帳法
本人等の請求による住民票の写し等の交付、本人等以外の者(第三者・弁護士などの特定事務受任者)による請求、請求者の本人確認に関わります。
住民基本台帳事務処理要領(総務省)
DV・ストーカー行為・児童虐待などの被害者を保護するための支援措置に関わります。
番号法(マイナンバー法)
個人番号を記載した住民票の写しの交付の制限に関わります。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(自治体・10業務)
- 「住民票の写し等の交付」を含む10業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
10手順のうち4つは、自動化の候補です
よくある質問
- 家族の住民票を取れるのは誰ですか。
- 本人または同じ世帯の人は、本人等の請求として取れます。別の世帯の家族は、委任状をもらうか、第三者請求として理由を示す必要があります。
- 弁護士からの請求はどう審査しますか。
- 職務上請求書の記載事項(受任事件の種類、依頼者、使いみち)と、資格者の身分を確かめます。
- 支援措置の対象者とはどんな人ですか。
- DV、ストーカー行為、児童虐待などの被害者で、申出により住民票の写し等の交付を制限する措置を受けている人です。