公共施設の予約受付と使用料の業務手順書テンプレート(自治体)
公民館や体育館などの公共施設の予約を受け付け、使用を許可し、使用料を徴収・減免して、当日の利用と鍵の受け渡しを確かめるまでの流れです。手順書にすると、二重予約や減免の判断のばらつき、使用料の徴収漏れを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 施設の予約と使用料の扱いを、条例・規則どおりに、どの職員でも同じ判断で行えるようにします。
- 範囲
- 予約の受付(抽選を含む)から、使用許可、使用料の徴収、当日の利用、キャンセルと還付までです。
- 始まるきっかけ
- 住民・団体から施設の予約の申込があったとき、または抽選の申込期間が終わったとき
- 頻度・量の目安
- 毎日・1施設あたり1日5〜50件
- 使う書類・システム
- 使用申請書、公共施設の予約受付台帳(予約システム)、施設の設置管理条例・規則(使用料・減免の基準)、減免の申請書
担当と役割
施設の受付担当
予約の受付、使用許可書の交付、使用料の徴収
施設の管理責任者
減免・使用の制限の判断
指定管理者(指定管理の施設の場合)
条例・協定に沿った受付と管理
手順(11ステップ)
1. 使用の申請を受け付ける
団体名、代表者、連絡先、使用日時、部屋、人数、目的、設備の利用を確かめます。
- 確かめること
- 施設の予約システムと窓口・電話の受付を同じ台帳で管理する。
- できあがるもの
- 使用申請書
2. 空き状況と二重予約を確かめる
台帳で、同じ日時・部屋に予約がないかを確かめます。
- 確かめること
- 仮押さえの期限が切れた予約を残していない。
- できあがるもの
- 空き状況の確認
3. 抽選の対象の枠は抽選を行う
申込期間の後、条例・規則の方法で抽選し、結果を通知します。
- 確かめること
- 抽選の方法と結果を記録する。
- できあがるもの
- 抽選の記録
- 審査施設の受付担当・目安 5分
4. 使用の目的が使用の制限に当たらないか確かめる
条例の制限(公の秩序を乱すおそれ、営利目的の制限など)に当たらないかを見ます。
- 確かめること
- 正当な理由なく使用を断らない。迷う場合は管理責任者に回す。
- できあがるもの
- 審査の記録
- 減免施設の管理責任者・目安 10分
5. 減免の申請を審査する
減免の基準(団体の種類・目的)に当たるかを、申請書と添付資料で判断します。
- 確かめること
- 基準に当たらない減免をしない。判断の理由を記録する。
- できあがるもの
- 減免の判断
6. 使用許可書を交付する
使用日時、部屋、使用料、使用の条件、キャンセルの扱いを書いて交付します。
- 確かめること
- 許可書と台帳の内容が一致している。
- できあがるもの
- 使用許可書
- 徴収施設の受付担当・目安 5分
7. 使用料を徴収する
条例の額で使用料を計算し、受け取って領収書を渡します。
- 確かめること
- 受け取った現金・キャッシュレスの記録を、日ごとに台帳と照合する。
- できあがるもの
- 領収の記録
- 当日施設の受付担当・目安 10分
8. 当日の利用と鍵の受け渡しを確かめる
使用者を確かめて鍵を渡し、終了後に部屋の状態と設備を確かめて鍵を受け取ります。
- 確かめること
- 部屋の汚損・設備の破損があれば記録し、管理責任者に報告する。
- できあがるもの
- 利用の記録
- キャンセル施設の受付担当・目安 5分
9. キャンセル・変更を受け付ける
連絡日を記録し、還付の基準(何日前までなら還付するか)に照らします。
- 確かめること
- 還付する場合は、還付の手続きを規則どおりにする。
- できあがるもの
- キャンセルの記録
10. 日々の使用料を精算して納付する
日ごとの使用料の合計を台帳と照合し、決めた方法で指定金融機関などに納付します。
- 確かめること
- 指定管理の施設は、利用料金制か使用料の収納代行かで扱いが違うことを確かめる。
- できあがるもの
- 精算の記録
11. 月ごとに利用状況を集計する
部屋ごとの稼働率、利用者数、使用料の収入、減免の件数をまとめます。
- 確かめること
- 減免の件数・額が大きく変わった場合は理由を確かめる。
- できあがるもの
- 月次の集計
締めのチェックリスト
- 同じ台帳で窓口・電話・システムの予約を管理した
- 二重予約がない
- 抽選の方法と結果を記録した
- 正当な理由なく使用を断っていない
- 減免の基準と判断の理由を記録した
- 許可書と台帳の内容が一致している
- 使用料を条例の額で計算した
- 日ごとの使用料を台帳と照合した
- 還付の基準どおりに扱った
- 部屋の状態を利用後に確かめた
よくあるミスと防ぎ方
窓口と予約システムで二重予約が起きる
電話で受けた予約を台帳に入れるのが遅れると、システムから同じ枠に予約が入ります。受付のその場で台帳に入れます。
減免の判断が職員で違う
団体ごとに減免の扱いが違うと苦情になります。条例・規則の基準と過去の判断を一覧にし、迷うものは管理責任者が判断します。
使用料の現金の照合をしない
日ごとに照合しないと、受け取り漏れや紛失に気づけません。台帳の合計と手元の現金を毎日照合します。
測っておきたい指標
- 部屋ごとの稼働率
- 二重予約の件数(0件が基準)
- 減免の件数と額
関係する法令・規格
地方自治法
公の施設の設置と管理、正当な理由のない利用の拒否と不当な差別的取扱いの禁止(第244条)、指定管理者(第244条の2)、使用料(第225条)とその条例での規定(第228条)に関わります。
公の施設の設置管理条例・規則(各自治体)
使用の許可と制限、使用料の額、減免、還付を定めています。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(自治体・10業務)
- 「公共施設の予約受付と使用料」を含む10業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
11手順のうち6つは、自動化の候補です
ジンベイ GenRPA
システムへの転記や画面操作の自動化
- 手順3:抽選の対象の枠は抽選を行う
- 手順6:使用許可書を交付する
- 手順10:日々の使用料を精算して納付する
- 手順11:月ごとに利用状況を集計する
よくある質問
- 使用を断ってよいのはどんな場合ですか。
- 地方自治法で、正当な理由がない限り住民の利用を拒んではならないとされています。条例・規則の制限に当たる場合などに限り、理由を示して断ります。
- 減免はどう判断しますか。
- 条例・規則の減免の基準に当たるかで判断します。基準と過去の判断を一覧にし、職員による違いが出ないようにします。
- 指定管理者が受付をする場合の注意は。
- 条例と協定に沿って受付を行います。利用料金制の場合は指定管理者の収入となり、自治体の使用料とは扱いが違います。