窓口での申請受付の業務手順書テンプレート(自治体)
窓口や郵送で届いた申請を受け付け、形式的な不備を確かめ、標準処理期間の中で審査と決定を行い、申請者に通知するまでの流れです。手順書にすると、受け取りを拒むような対応や、処理期間の超過を防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- どの職員が受け付けても、同じ確認項目で審査に回し、処理期間を守れるようにします。
- 範囲
- 申請書の受付から、形式審査、補正、内容の審査、決定の通知までです。
- 始まるきっかけ
- 住民・事業者が窓口・郵送・電子申請で申請書を出したとき
- 頻度・量の目安
- 毎日・課によって1日5〜100件
- 使う書類・システム
- 申請書と添付書類、窓口受付台帳、審査基準・標準処理期間の一覧、申請書類の審査チェックリスト
担当と役割
窓口担当
受付、受付台帳への記録、形式審査、補正の依頼
審査担当
内容の審査、決定の起案
係長・課長
決裁、処理期間の管理
手順(12ステップ)
- 受付窓口担当・目安 2分
1. 申請書を受け取り、受付印を押す
受付日(到達日)を押印または記録し、受付番号を振ります。
- 確かめること
- 不備があっても、申請書の受け取り自体を拒まない。
- できあがるもの
- 受付印のある申請書
2. 窓口受付台帳に記録する
受付番号、受付日、申請の種類、申請者、担当課、標準処理期間から出した処理期限を入れます。
- 確かめること
- 電子申請・郵送の分も同じ台帳に入れる。
- できあがるもの
- 窓口受付台帳の1行
- 形式審査窓口担当・目安 5分
3. 記載事項と添付書類を確かめる
審査チェックリストで、記載漏れ、押印・署名、添付書類、手数料を確かめます。
- 確かめること
- その場で直せる誤記は申請者に直してもらう。
- できあがるもの
- 形式審査の記録
4. 不備があれば補正を求める
不足している書類や記載を、補正の期限とともに書面で伝えます。
- 確かめること
- 補正を求めた日と期限を台帳に入れる。補正の期間は処理期間に含めない扱いを確かめる。
- できあがるもの
- 補正依頼の書面
- 引継ぎ窓口担当・目安 2分
5. 審査担当に申請書を引き継ぐ
台帳の担当欄を更新し、申請書を回します。
- 確かめること
- 引き継いだ日時を記録する。
- できあがるもの
- 引継ぎの記録
6. 申請書の内容をシステムに入れる
申請者情報、申請の内容、金額などを業務システムに入れます。
- 確かめること
- 手書きの数字や氏名の読み違いがないか、申請書と照合する。
- できあがるもの
- 入力済みのデータ
- 審査審査担当・目安 案件による
7. 審査基準に沿って内容を審査する
公表している審査基準に沿って、要件を1つずつ確かめます。
- 確かめること
- 現地確認や他課への照会が必要なものは、その予定を台帳に入れる。
- できあがるもの
- 審査の記録
8. 処理期限が近い案件を確かめる
台帳から、処理期限まで5日以内の案件を毎週一覧にします。
- 確かめること
- 期限を超えそうな案件は、理由と見込みを申請者に伝える。
- できあがるもの
- 期限管理の一覧
- 決定審査担当・目安 30分
9. 許可・不許可などの決定を起案する
審査の結果と理由を書いて起案します。
- 確かめること
- 不許可などの場合は、理由を具体的に示す(審査基準のどれに当たらないか)。
- できあがるもの
- 決定の起案
- 決裁係長・課長・目安 10分
10. 決裁する
起案の内容と審査の記録を確かめて決裁します。
- 確かめること
- 決裁の権限(専決の範囲)を確かめる。
- できあがるもの
- 決裁済みの文書
11. 申請者に決定を通知する
決定通知書を交付・送付します。
- 確かめること
- 不利益な決定には、審査請求ができることと期間(教示)を書く。
- できあがるもの
- 決定通知書
12. 台帳に完了日を入れる
決定日と通知日を入れ、処理日数を出します。
- 確かめること
- 処理期間を超えた案件は理由を記録する。
- できあがるもの
- 完了の記録
締めのチェックリスト
- 申請書の受け取りを拒んでいない
- 受付日(到達日)を記録した
- 受付台帳に処理期限を入れた
- 形式審査をチェックリストで行った
- 補正の期限を書面で伝えた
- 審査基準に沿って審査した
- 処理期限が近い案件を毎週確かめた
- 不許可の理由を具体的に示した
- 不利益な決定に教示を書いた
- 処理期間を超えた案件の理由を記録した
よくあるミスと防ぎ方
不備を理由に申請書を受け取らない
行政手続法・行政手続条例では、申請が届いたら遅滞なく審査を始め、不備があれば補正を求めるか拒否の決定をします。受け取りを拒んだり返したりせず、受付日を記録します。
補正の期間の扱いがあいまい
補正を待つ間を処理期間に含めるかで期限がずれます。補正の依頼日と補正された日を台帳に入れて管理します。
不許可の理由が抽象的
「要件を満たさないため」だけでは理由の提示として足りません。審査基準のどの項目を満たさないかを書きます。
測っておきたい指標
- 標準処理期間内の処理率
- 受付から決定までの平均日数
- 補正の件数(申請の種類別)
関係する法令・規格
行政手続法
審査基準・標準処理期間の設定、申請に対する審査・応答、理由の提示に関わります。条例・規則に基づく処分は適用除外となり、各自治体の行政手続条例に従います。
行政手続条例(各自治体)
条例・規則に基づく申請の審査・応答、標準処理期間、理由の提示を定めています。
行政不服審査法
不利益な処分に対する審査請求と、教示(審査請求ができることと期間)に関わります。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(自治体・10業務)
- 「窓口での申請受付」を含む10業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
12手順のうち6つは、自動化の候補です
ジンベイ GenApp
台帳・申請・承認の仕組み化
- 手順2:窓口受付台帳に記録する
- 手順4:不備があれば補正を求める
- 手順8:処理期限が近い案件を確かめる
- 手順12:台帳に完了日を入れる
よくある質問
- 申請書に不備があったら受け取らなくてよいですか。
- 受け取りを拒まず、受付日を記録したうえで補正を求めます。補正されない場合は、拒否の決定をして理由を示します。
- 標準処理期間は必ず決める必要がありますか。
- 行政手続法・行政手続条例では、標準処理期間を定めるよう努め、定めたら公にすることとされています。窓口受付台帳で期限を管理します。
- 手書きの申請書の入力を減らせますか。
- AI-OCR で申請書の項目を読み取ってシステムに取り込む方法があります。氏名や金額は申請書と照合してから確定します。