求職者登録・面談の業務手順書テンプレート(人材紹介・派遣)
求職者の登録を受け付け、個人情報の取扱いに同意をもらい、面談で希望と経歴を聞き取って求職管理簿に記録するまでの流れです。手順書にすると、同意の取り忘れや、面談ごとに聞く項目がばらつくことを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- どの CA が面談しても、同じ項目を聞き、個人情報を同じルールで扱えるようにします。
- 範囲
- Web などからの登録申込みを受けてから、初回面談の記録を求職管理簿に入れ、求人の提案に進むまでです。
- 始まるきっかけ
- 求職者が自社サイト・求人サイト・スカウト返信から登録したとき
- 頻度・量の目安
- 毎日・1拠点あたり1日5〜20件
- 使う書類・システム
- 登録フォームの入力内容、履歴書・職務経歴書(PDF・Word)、個人情報の取扱いに関する同意書、求職管理簿(候補者管理システム)
担当と役割
キャリアアドバイザー(CA)
面談、職務経歴の聞き取り、希望条件の整理
登録担当(営業事務)
登録受付、面談日程の調整、求職管理簿への入力
個人情報管理責任者
同意書式と保管ルールの管理、事故時の対応
手順(12ステップ)
1. 登録内容を確かめ、重複登録がないか検索する
氏名・生年月日・電話番号・メールで既存の登録を検索します。
- 確かめること
- 重複があれば新規作成せず、既存の記録に更新日と経路を追記する。
- できあがるもの
- 求職管理簿の新規または更新1行
- 受付登録担当・目安 5分
2. 面談の日程を決めて案内する
面談方法(来社・オンライン・電話)と日時、所要時間、用意してほしい書類を連絡します。
- 確かめること
- 前日に確認の連絡を入れる。連絡がつかない場合の再調整ルールを決めておく。
- できあがるもの
- 面談予定の登録
3. 履歴書・職務経歴書を受け取り、所定の場所に保存する
ファイル名を「求職者番号_氏名_書類名_日付」にそろえ、アクセス権を CA と登録担当に限ったフォルダに置きます。
- 確かめること
- メール添付のまま個人のメールボックスに残さない。
- できあがるもの
- 保存済みの応募書類
- 同意CA・目安 5分
4. 個人情報の取扱いについて説明し、同意をもらう
利用目的(求人の紹介、求人企業への推薦)、第三者提供の範囲、保存期間、問い合わせ窓口を説明します。
- 確かめること
- 求人企業に推薦する前に、推薦先ごとに本人の了承を得る運用であることも伝える。同意日を記録する。
- できあがるもの
- 同意書(電子署名またはチェック記録)
- 面談CA・目安 30分
5. 職務経歴を時系列で聞き取る
在籍企業ごとに、期間、雇用形態、部署、担当業務、成果、使ったツール・資格を聞きます。
- 確かめること
- 書類と話の内容がずれる箇所(在籍期間・役職)はその場で確かめる。
- できあがるもの
- 面談記録の経歴欄
- 面談CA・目安 20分
6. 希望条件と転職理由を聞き取る
希望職種、勤務地、年収(現年収と希望の下限)、入社可能時期、転職理由、他社での選考状況を聞きます。
- 確かめること
- 希望の優先順位(年収と勤務地のどちらを優先するか)を本人の言葉で決めてもらう。
- できあがるもの
- 面談記録の希望欄
- 面談CA・目安 5分
7. 求職者に紹介会社のルールを説明する
手数料は求人企業が払い求職者からは受け取らないこと、応募は本人の了承を得てから行うこと、辞退・内定承諾の連絡方法を伝えます。
- 確かめること
- 説明した日付を面談記録に残す。
- できあがるもの
- 説明済みの記録
8. 面談記録を求職管理簿に入力する
求職者番号、登録日、希望職種、希望勤務地、希望年収、経験年数、資格、紹介可能時期、担当 CA を入れます。
- 確かめること
- 面談当日中に入力する。自由記述欄に病歴や家族の事情など不要な個人情報を書かない。
- できあがるもの
- 求職管理簿の更新
- 提案準備CA・目安 20分
9. 条件に合う求人を3〜5件選ぶ
求人管理簿から、職種・勤務地・年収・必須条件で絞り込みます。
- 確かめること
- 必須条件を満たさない求人を「挑戦」として混ぜる場合は、その旨を本人に伝える。
- できあがるもの
- 提案候補の求人リスト
- 提案CA・目安 15分
10. 求人を提案し、応募意思を確かめる
求人ごとに仕事内容・条件・選考の流れを伝え、応募するかを本人に決めてもらいます。
- 確かめること
- 応募の了承は、求人ごとにメールやシステム上の記録で残す。
- できあがるもの
- 応募意思の記録
- 書類整備CA・目安 30分
11. 推薦用に職務経歴書の整え方を助言する
求人に合わせて強調する経験を一緒に決め、本人が修正した版を受け取ります。
- 確かめること
- CA が本人の了承なく経歴を書き換えない。
- できあがるもの
- 推薦用の職務経歴書
12. 連絡が途絶えた求職者の扱いを決める
最終連絡から一定期間(例: 6か月)たった登録は、本人に意向を確かめ、不要なら削除または利用停止します。
- 確かめること
- 削除した日と理由を記録する。保存期間が残る帳簿の記載は消さない。
- できあがるもの
- 整理済みの求職管理簿
締めのチェックリスト
- 重複登録を検索してから登録した
- 個人情報の利用目的と第三者提供の範囲を説明し、同意日を記録した
- 応募書類をアクセス制限つきのフォルダに保存した
- 経歴の在籍期間と書類の記載が一致している
- 希望条件の優先順位を本人に確かめた
- 手数料を求職者から受け取らないことを説明した
- 求職管理簿に面談当日中に入力した
- 応募は求人ごとに本人の了承を記録した
- 不要な個人情報(病歴など)を記録していない
- 長期間連絡のない登録の整理日を決めた
よくあるミスと防ぎ方
本人の了承なく推薦する
「この条件なら大丈夫だろう」と CA の判断で推薦すると、個人情報の目的外提供や二重応募の原因になります。求人ごとの了承記録を推薦の前提にします。
面談記録が CA の手元メモだけ
担当交代や休みのときに引き継げません。面談当日中に求職管理簿へ入力するルールにします。
応募書類をメールボックスに置いたまま
誤送信や退職者のアカウントから漏れる原因になります。受け取ったら共有フォルダに移し、メール側は削除します。
不要な個人情報を聞き取って記録する
本籍・家族構成・思想信条などは、職業紹介で原則として集めてはいけない情報です。面談シートに項目を作らないようにします。
測っておきたい指標
- 登録から初回面談までの日数
- 面談から初回応募までの日数
- 面談記録の当日入力率
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
職業安定法
求職者の個人情報は業務の目的の達成に必要な範囲で収集・保管・使用すること、求職管理簿の作成と保存に関わります。
個人情報保護法
利用目的の特定・通知、安全管理措置、第三者提供の制限に関わります。
職業紹介事業者等指針(厚生労働省告示)
収集してはいけない個人情報(人種、本籍、思想信条など)や、個人情報の管理の方法を定めています。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(人材サービス・10業務)
- 「求職者登録・面談」を含む10業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
12手順のうち4つは、自動化の候補です
よくある質問
- 面談シートに家族構成を書く欄を作ってよいですか。
- 職業紹介では、業務の目的に必要な範囲を超える個人情報は集めないことが求められます。勤務地や勤務時間の制約として本人が話した内容だけを、制約として記録します。
- オンライン面談で本人確認はどうしますか。
- 登録時の氏名・生年月日と、内定時に企業へ提出する書類で確かめるのが一般的です。社内で確認方法と時期を決めて手順書に書いておきます。
- 求職管理簿の保存期間はどのくらいですか。
- 職業紹介事業者の帳簿は完結の日から2年間保存します。削除の依頼を受けた場合も、帳簿として保存が必要な記載は残し、それ以外の利用を止めます。