指導要録の作成と保存の業務手順書テンプレート(学校・研修・塾)
学年末に、児童生徒ごとの学籍・出欠・評定・所見を指導要録に記入し、点検と校長の確認を経て保存するまでの流れです。手順書にすると、記入漏れや出欠の数の食い違い、保存期間の管理の誤りを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- 指導要録の作成と点検を毎年同じ日程と確認項目で行い、法定の保存期間どおりに管理できるようにします。
- 範囲
- 学年末の作成の準備から、校長の確認、転学時の写しの送付、保存期間の管理までです。
- 始まるきっかけ
- 毎年2〜3月(学年末の成績確定後)、または転学・進学の手続きのとき
- 頻度・量の目安
- 年1回・1学級30〜40名分
- 使う書類・システム
- 前年度までの指導要録、出席簿の年間集計、成績の一覧(評定・観点別評価)、校務システム
担当と役割
担任
学籍・出欠・評定・所見の記入
教務主任
日程の管理、点検
校長
記入内容の確認、保存の責任
手順(11ステップ)
- 準備教務主任・目安 1時間
1. 作成の日程と記入の要領を周知する
記入の締め切り、点検の日程、記入上の注意(教育委員会の様式・要領)を教職員に伝えます。
- 確かめること
- 当年度の様式と要領の変更点を確かめる。
- できあがるもの
- 作成日程の通知
2. 学籍の記録を確かめる
氏名、生年月日、住所、保護者、入学・転入の日を、在籍の情報と照合します。
- 確かめること
- 住所や保護者の変更があれば、根拠の届出を確かめて更新する。
- できあがるもの
- 学籍の記録
3. 出欠の記録を入れる
授業日数、出席停止・忌引等の日数、出席しなければならない日数、欠席日数、出席日数を入れます。
- 確かめること
- 出席簿の年間集計と一致している。
- できあがるもの
- 出欠の記録
4. 各教科の評価・評定を入れる
成績の一覧から、観点別学習状況と評定を入れます。
- 確かめること
- 成績会議で確定した数字と一致している。
- できあがるもの
- 評定の記録
- 所見担任・目安 1名10分
5. 総合所見と特別活動などを書く
学習や行動の様子、特別活動の記録、総合的な学習の時間の記録を書きます。
- 確かめること
- 根拠のない評価や、家庭の事情など不要な個人情報を書かない。
- できあがるもの
- 所見の記録
6. 記入内容を点検する
空欄、出欠の計算、評定と成績一覧の一致、誤字を確かめます。
- 確かめること
- 点検した人と日付を記録する。
- できあがるもの
- 点検の記録
- 修正担任・目安 30分
7. 点検の指摘を直す
指摘を直し、修正の履歴を残します。
- 確かめること
- 紙の場合は訂正の方法(二重線と訂正印など)を要領どおりにする。
- できあがるもの
- 修正済みの要録
- 確認校長・目安 1学級30分
8. 記入内容を確かめ、確定する
点検の記録と要録の内容を確かめ、押印または電子での確定を行います。
- 確かめること
- 確定後の変更は、理由と変更者を記録する。
- できあがるもの
- 確定した指導要録
- 送付教務主任・目安 1名10分
9. 転学・進学の際に写しなどを送る
転学では写しを転学先に送り、進学では抄本または写しを進学先に送ります。
- 確かめること
- 送付先と送付日を記録する。
- できあがるもの
- 送付の記録
10. 保存期間を管理する
学籍に関する記録は20年間、指導に関する記録は5年間保存します。
- 確かめること
- 保存期間の終わる年度を文書管理の一覧に入れる。
- できあがるもの
- 保存期間の一覧
- 廃棄教務主任・目安 年1回・1時間
11. 保存期間を過ぎた記録を廃棄する
期間を過ぎた指導に関する記録などを、廃棄の記録を残して廃棄します。
- 確かめること
- 学籍に関する記録と、指導に関する記録の期間の違いに注意する。
- できあがるもの
- 廃棄の記録
締めのチェックリスト
- 当年度の様式と要領を確かめた
- 学籍の記録を在籍の情報と照合した
- 出欠の記録が出席簿の年間集計と一致している
- 評定が成績会議で確定した数字と一致している
- 所見に不要な個人情報を書いていない
- 点検した人と日付を記録した
- 修正の履歴を残した
- 校長が確定した
- 転学・進学の送付を記録した
- 保存期間(学籍20年・指導5年)を一覧に入れた
よくあるミスと防ぎ方
出欠の数が出席簿と合わない
出席停止や忌引の扱いを間違えると、数が合わなくなります。出席簿の年間集計から転記し、点検で照合します。
所見に不要な個人情報を書く
指導要録は本人から開示を求められることがあります。根拠のある学習・行動の記録にとどめます。
保存期間を一律にしてしまう
学籍に関する記録は20年、指導に関する記録は5年と期間が違います。区分ごとに保存期間を管理します。
測っておきたい指標
- 作成の締め切りまでの完了率
- 点検での指摘件数
- 転学の写しの送付日数
関係する法令・規格
学校教育法施行規則
指導要録の作成、転学・進学時の写し・抄本の送付、保存期間(学籍に関する記録は20年間、その他は5年間)に関わります。
個人情報保護法
指導要録の安全管理と、本人からの開示請求に関わります。公立学校は行政機関等の規律が適用されます。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(教育・研修・10業務)
- 「指導要録の作成と保存」を含む10業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
11手順のうち5つは、自動化の候補です
よくある質問
- 指導要録の保存期間は。
- 学籍に関する記録は20年間、指導に関する記録などは5年間です。学校教育法施行規則で定められています。
- 指導要録を電子で作ってもよいですか。
- 電子で作成・保存することができます。改ざんの防止やバックアップなど、電子での管理の方法を教育委員会などの方針に沿って決めます。
- 転学のときに送るのは原本ですか。
- 転学先には指導要録の写しを送ります。原本は元の学校で保存します。