PCのキッティング・貸与の業務手順書テンプレート(受託開発・情報システム)
新しい PC を受け取ってから、資産登録、OS とソフトの設定、セキュリティの設定を行い、利用者に貸与するまでの流れです。手順書にすると、暗号化や更新の設定漏れ、貸与の記録漏れを防げます。
この手順書の範囲
- 目的
- どの担当者がキッティングしても、同じ設定と同じ確認項目で PC を渡せるようにします。
- 範囲
- PC の納品から、利用者への受け渡しと貸与記録、返却時のデータ消去までです。
- 始まるきっかけ
- 入社・故障・入れ替えで PC が必要になったとき
- 頻度・量の目安
- 随時・月5〜50台
- 使う書類・システム
- 納品書・PC 本体、キッティング手順書(標準の設定一覧)、ソフトウェアのライセンス台帳、備品・IT資産管理台帳
担当と役割
情報システム担当
キッティング、資産登録、受け渡し
利用者
受け取りの確認、利用ルールへの同意
利用者の上長
必要なソフトの申請
手順(11ステップ)
1. 納品された PC を検品する
納品書と型番・台数・シリアル番号を照合します。
- 確かめること
- 初期不良(起動しない・画面の傷)がないか確かめる。
- できあがるもの
- 検品記録
2. 資産番号を振り、IT資産管理台帳に登録する
資産番号のラベルを貼り、型番・シリアル番号・購入日・保証期限・リース期限を台帳に入れます。
- 確かめること
- リースの場合は契約番号と返却期限を入れる。
- できあがるもの
- IT資産管理台帳の1行
- 設定情報システム担当・目安 1台30〜60分
3. OS を最新の状態に更新する
OS の更新プログラムをすべて適用します。
- 確かめること
- 更新の後、再起動して更新が残っていないか確かめる。
- できあがるもの
- 更新済みの PC
4. 標準のソフトを導入する
キッティング手順書の標準ソフトと、上長が申請した業務用ソフトを入れます。
- 確かめること
- ライセンス台帳で、割り当てる数が保有数を超えないか確かめる。
- できあがるもの
- ソフト導入済みの PC
- 設定情報システム担当・目安 1台20分
5. セキュリティの設定を行う
ディスクの暗号化、ウイルス対策ソフト、画面ロックの時間、USB 記憶装置の制限を設定します。
- 確かめること
- 暗号化の回復キーを管理システムに保存した。
- できあがるもの
- 設定済みの PC
- 設定情報システム担当・目安 1台10分
6. 端末管理ツールに登録する
端末管理ツールに登録し、紛失時の遠隔ロック・消去ができる状態にします。
- 確かめること
- 管理画面で端末が表示され、ポリシーが適用されたか確かめる。
- できあがるもの
- 登録済みの PC
- 確認情報システム担当・目安 1台10分
7. チェックリストで設定を確かめる
更新、ソフト、暗号化、ウイルス対策、管理ツール、プリンタ・ネットワークの接続を1台ずつ確かめます。
- 確かめること
- チェックリストの全項目に確認者の印がある。
- できあがるもの
- キッティングのチェックリスト
- 受け渡し情報システム担当・目安 15分
8. 利用者に PC を渡す
初回ログイン、多要素認証の設定、利用ルール(持ち出し・紛失時の連絡)を説明します。
- 確かめること
- 利用ルールへの同意と受け取りのサインをもらう。
- できあがるもの
- 貸与記録
9. 台帳に利用者と貸与日を入れる
利用者、部署、貸与日を台帳に入れます。
- 確かめること
- 前の利用者の情報が残っていない。
- できあがるもの
- 更新済みの台帳
- 返却情報システム担当・目安 1台30分
10. 返却された PC のデータを消去する
引継ぎが必要なデータがないか上長に確かめてから、データを消去し、消去の記録を残します。
- 確かめること
- リース返却や廃棄の場合は、消去の方法と証明を残す。
- できあがるもの
- 消去の記録
11. 年1回、台帳と現物を照合する
台帳の資産番号と、管理ツールの端末一覧、現物を照合します。
- 確かめること
- 所在不明の PC があれば、紛失として扱いを決める。
- できあがるもの
- 棚卸しの結果
締めのチェックリスト
- 納品書と型番・シリアル番号を照合した
- 資産番号を振り、台帳に登録した
- OS の更新をすべて適用した
- ライセンスの割り当てが保有数を超えていない
- ディスクを暗号化し、回復キーを保存した
- ウイルス対策ソフトが動いている
- 端末管理ツールに登録した
- 利用ルールへの同意と受け取りのサインがある
- 返却 PC のデータ消去を記録した
- 年1回、台帳と現物を照合した
よくあるミスと防ぎ方
暗号化の回復キーを保存していない
利用者がパスワードを忘れたり故障したりしたときに、データを取り出せなくなります。回復キーの保存をチェックリストに入れます。
ライセンスの数を超えて導入する
使っていない PC にもライセンスが残り、数が合わなくなります。導入と返却のたびにライセンス台帳を更新します。
返却 PC のデータを消さずに再利用する
前の利用者のデータが次の人に見えてしまいます。消去してから再利用し、消去の記録を残します。
測っておきたい指標
- キッティング1台あたりの作業時間
- チェックリストの不備件数
- 所在不明の PC の台数
この業務で残す書類の保存期間
関係する法令・規格
個人情報保護法
個人データを扱う PC の盗難・紛失への対策(暗号化、遠隔消去)など、物理的・技術的安全管理措置に関わります。
著作権法(ソフトウェアの使用許諾)
ソフトウェアは使用許諾契約の範囲(台数・利用者数)で使う必要があります。
無料ダウンロード
業務手順書テンプレート集(IT・受託開発・10業務)
- 「PCのキッティング・貸与」を含む10業務の手順書を、1業務1シートで書き換えられるExcel
- 手順ごとに担当・確かめること・できあがるもの・目安時間の列。自社のやり方に合わせて行を足せます
- 締めのチェックリストと改訂履歴のシートつき。A4横で印刷できます
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
11手順のうち5つは、自動化の候補です
ジンベイ GenRPA
システムへの転記や画面操作の自動化
- 手順2:資産番号を振り、IT資産管理台帳に登録する
- 手順4:標準のソフトを導入する
- 手順11:年1回、台帳と現物を照合する
よくある質問
- キッティングを早くする方法は。
- 標準の設定をまとめたイメージや、端末管理ツールでの自動設定を使うと、1台あたりの時間を短くできます。設定の確認はチェックリストで行います。
- リース PC の返却時に注意することは。
- データを消去し、消去の方法と日付を記録します。リース会社が消去証明を出すサービスを使う場合も、社内で消去したことを記録します。
- 私物の PC を業務に使わせてもよいですか。
- 認める場合は、利用できる範囲、セキュリティの設定、紛失時の対応を規程で決めます。認めない場合は、その旨を利用ルールに書きます。