AIエージェントとRPAの違い
| 比べる点 | RPA | AIエージェント |
|---|---|---|
| 動き方 | 決められた手順を、そのとおりに繰り返す | 目的と状況から、次にすることを選んで進める |
| 得意なこと | 入力の形が毎回同じ作業。大量の転記や登録 | 文章や書類を読んで判断する作業。毎回少しずつ違う作業 |
| 苦手なこと | 画面や書式の変化、想定していない例外 | 毎回まったく同じ結果を求められる作業 |
| 誤りの出方 | 止まる(エラーになる)ので気づきやすい | もっともらしい誤りが混ざることがあり、確認の仕組みが要る |
| 費用のかかり方 | ライセンスなどの固定費が中心 | AIを呼ぶたびに費用がかかることが多い |
RPAが止まる場面の多くは、手順そのものではなく判断が要る場面です。「この請求書はどの勘定科目か」「この問い合わせはどの回答が合うか」のような判断は、手順として書き切れません。
チャットボットとの違い
チャットボットは質問に答えるところまでが役割で、決まった質問と回答を用意する形が中心でした。AIエージェントは、答えを作るだけでなく、資料を調べ、システムを操作し、業務を最後まで進めます。社内の資料を根拠に答える仕組み(RAG)は、AIエージェントが判断の根拠を引くための部品の1つです。
業務の見分け方
1つの業務の中にも、手順が決まっている部分と判断が要る部分が混ざっています。業務を工程に分け、工程ごとに次の4つを確かめます。
| 確かめること | 決まった手順向き | AIエージェント向き |
|---|---|---|
| 入力の形は毎回同じか | 同じ(決まった画面・決まった書式) | 違う(書式がばらばら・文章で届く) |
| 例外はどのくらい起きるか | まれ | よく起きる |
| 判断の根拠は文書になっているか | ルールとして書ける | 過去の判断や担当者の経験にある |
| 間違えたときの影響 | — | 大きいなら人の確認を必ず挟む |
任せ方の例
- 問い合わせ対応:ヘルプの記事に加え、お客様ごとの設定や記録を調べて回答案を作る部分をAIエージェントに、送信前の確認を人に任せます。
- 仕訳:証憑を読んで仕訳案を出す部分をAIエージェントに、確定を人に任せます。人が差し戻した理由を蓄えると、次の案に生かせます。
- 書類のチェック:書類どうしの突き合わせをAIエージェントに、食い違いの判断を人に任せます。
組み合わせ方
AIエージェントとRPAは、どちらかを選ぶものではありません。よく使われる組み合わせは次の2つです。
- 判断はAIエージェント、実行は決まった手順。AIエージェントが書類を読んで値を決め、基幹システムへの入力は決まった手順で行います。
- AIエージェントが手順を覚え、RPAとして繰り返す。手順を作る場面だけAIを使い、実行時はAIを呼ばずに決まった手順で動かします。動かすたびのAIの費用がかからず、結果も毎回同じになります。ジンベイのGenWorkerはこの形です。
社外に出せないデータを扱う場合の組み合わせ方は、インターネットにつながないPCで、RPAに生成AIを使う方法で解説しています。
始め方
- 1つの業務を選び、工程に分ける。
- 判断が要る工程だけをAIエージェントの候補にする。
- 正解データを作って、AIでできるかを測る。測り方は生成AIのPoCで最初に作る「正解データ」で解説しています。
- 人の確認を挟む場所を決めて、本番に載せる。
ジンベイのAIエージェント導入支援
ジンベイのAIエージェント導入支援では、判断を伴う業務をAIエージェントに置き換え、既存のシステムにつなげて本番の業務に載せます。できるかが分からない業務は、AI PoC開発で先に確かめられます。