RPAロボット仕様書・引継ぎ書
RPAのロボット1本ごとに、何をするロボットか・いつ動くか・どのファイルを読んでどこに出すか・どのシステムを操作するか・止まったらどうするかをまとめるExcelテンプレートです。処理の流れ・エラー時の動き・変更履歴は表で書きます。前任と後任が確かめた欄と承認欄があり、そのまま引継ぎ書として使えます。
別の呼び方: RPA 手順書 テンプレート/ロボット 仕様書/RPA 仕様書/RPA 属人化 対策/シナリオ 引継ぎ
- RPAの仕様書・引継ぎ書とは?
- ロボット1本ごとに、目的・起動の条件・入力と出力・処理の流れ・エラー時の動き・手作業での代わりの手順をまとめた書類です。作った人がいなくても、ほかの人が動かし、直せるようにするために書きます。
- なぜ必要ですか?
- 総務省のガイドブックは、RPAの仕様や操作方法の文書化と、手作業で代替する際の手順の文書化を開発の決まりの例に挙げています。運用中の見直しが文書に反映されないと、担当者の異動のときに引き継ぎが難しくなるとしています。
- パスワードは書きますか?
- 書きません。ログインに使うアカウント名と、パスワードを保管している場所だけを書きます。
- 形式
- Excel・PDF
- 用紙
- A4縦
- 更新日
- 2026.10.30
- 版
- v1.0

記入例
Excel の「記入例」シートと同じ内容です。当てはまるものに ✓ を付け、文章の欄と表を埋めて使います。
RPAロボット仕様書・引継ぎ書RPA ROBOT SPECIFICATION & HANDOVER
| 管理番号Robot ID | R-001 | 版Version | 第3版 |
|---|---|---|---|
| ロボット名Robot Name | 請求書データ登録 | ||
| 部署Department | 経理課 | 業務の管理者Business Owner | 経理課長 山本 |
| 開発者Developer | 情報システム課 松本 | 保守担当Maintainer | 経理課 井上 |
| RPA製品・バージョンRPA Tool / Version | WinActor 7.6.1 | 実行端末・方式Machine / Mode | RPA-PC01 / 無人 |
| シナリオの保管場所Scenario Location | \\fs01\RPA\シナリオ\R-001_請求書データ登録_v3 | ||
| 作成日Created | 2023/04/10 | 最終更新日Last Updated | 2026/04/15 |
目的と自動化の範囲 Purpose & Scope
取引先から届く請求書データ(CSV)を会計システムの仕訳に登録する。ロボットは取込・登録・結果の送信まで。登録した仕訳の承認は経理課長が会計システムで行う。月420件ほど、手作業で月18時間かかっていた作業。
起動の条件・スケジュール Trigger & Schedule
| 起動の方法 | スケジュール・きっかけ | 動かす前の条件 | 所要時間 |
|---|---|---|---|
| タスクで自動起動 | 平日 8:00(祝日・年末年始は動かさない) | 未処理フォルダにCSVがある | 約25分(20件) |
| 手で起動 | 月末の締め日に追加分があるとき | 経理課長の了承 | 件数による |
入力と出力 Input & Output
| 区分 | ファイル・データ | 置き場所 | 形式 |
|---|---|---|---|
| 入力 | 請求書データ | \\fs01\経理\請求書取込\未処理 | CSV |
| 入力 | 取引先・勘定科目の対応表 | \\fs01\経理\請求書取込\設定\科目対応表.xlsx | Excel |
| 出力 | 処理済みの請求書データ | \\fs01\経理\請求書取込\処理済\yyyymmdd | CSV |
| 出力 | 処理結果の一覧(登録・飛ばした行) | \\fs01\経理\請求書取込\結果 | Excel |
操作するシステムとアカウント(パスワードは書かない) Systems & Accounts
| システム | 使う画面・機能 | アカウント名 | パスワードの保管場所 |
|---|---|---|---|
| 会計システム | 仕訳入力・取込 | rpa_keiri01 | WinActorの管理ツールに暗号化して保管 |
| メール | 結果の送信 | rpa-keiri(共有) | 情報システム課の管理表 |
処理の流れ Process Flow
| No. | 処理 | 操作するもの | 確認すること・分岐 |
|---|---|---|---|
| 1 | 未処理フォルダのCSVを読み込む | 共有フォルダ | ファイルがなければ「0件」と送って終わる |
| 2 | 会計システムにログインする | 会計システム | ログインできなければ止まって通知する |
| 3 | 取引先コードから勘定科目を対応表で引く | 科目対応表 | 対応表にない取引先は飛ばして一覧に出す |
| 4 | 「仕訳入力」で1件ずつ登録する | 会計システム | 金額が100万円以上の行は登録せず一覧に出す |
| 5 | 登録した仕訳番号を一覧に書く | Excel | |
| 6 | CSVを処理済フォルダへ移す | 共有フォルダ | |
| 7 | 結果の一覧を経理課へメールで送る | メール | 飛ばした行があれば件名に【要確認】を付ける |
例外・エラー時の動きと連絡先 Exceptions & Contacts
| 起きること | ロボットの動き | 人の対応 | 連絡先 |
|---|---|---|---|
| 対応表にない取引先 | その行を飛ばして続ける | 対応表に追加して手で登録 | 経理課 井上 |
| 会計システムにログインできない | 止まってメールで知らせる | パスワードの期限を確認 | 情報システム課 松本 |
| 画面が変わりボタンが見つからない | 止まってメールで知らせる | 当日分は手作業で処理し、シナリオを直す | 情報システム課 松本 |
| CSVの列が足りない | 読み込まずに止まる | 取引先に送り直しを依頼 | 経理課 井上 |
止まったときの手作業での代替手順 Manual Fallback
1) 未処理フォルダのCSVを開き、件数を数える。2) 会計システム「仕訳入力」→「取込」で同じCSVを読み込む(科目は対応表を見て手で選ぶ)。3) 登録した仕訳番号を結果の一覧に書き、CSVを処理済フォルダへ移す。4) 経理課長に承認を依頼する。20件で約60分。
- シナリオのファイル
- この仕様書
- 設定ファイル・対応表
- テスト用のデータ
- 実行ログの見方
- 動作の動画
- その他
- 後任が起動して1回動かした
- 手作業の手順で1回処理した
- エラー時の連絡先を更新した
- アカウントの管理者を移した
- 管理台帳の担当者を更新した
- その他
変更履歴 Change History
| 版 | 日付 | 変更の内容 | 理由 | 変更した人 |
|---|---|---|---|---|
| 第1版 | 2023/04/10 | 新規作成 | 松本 | |
| 第2版 | 2025/01/20 | 100万円以上の行を登録せず一覧に出すようにした | 経理課長の確認を残すため | 松本 |
| 第3版 | 2026/04/15 | 「取込」ボタンの位置の変更に合わせて直した | 会計システムの画面更新 | 井上 |
引継ぎ日:2026年4月20日
| 前任Handed over by | 後任Received by | 承認Approved by |
|---|---|---|
| 松本 | 井上 | 山本 |
このテンプレートでできること
- ロボット1本を1枚にまとめる。WinActor・UiPath・Power Automateなど、どの製品にも使える
- 起動の条件・入力と出力の置き場所・操作するシステムとアカウントを表で整理
- 処理の流れを、操作するシステムと確認することに分けて書ける
- エラー時のロボットの動き・人の対応・連絡先と、止まったときの手作業の手順の欄
- 変更履歴の表で、いつ・何を・なぜ直したかを残せる
- 引継ぎで渡したもの・確かめたことに ✓ を付け、前任・後任・承認の欄で締める
こんな方におすすめ
- RPAを作った人が異動・退職する前に、中身を書き残したい方
- ロボットが止まるたびに、同じ人しか直せない状態をなくしたい方
- 外部に作ってもらったロボットの中身を、社内で把握しておきたい方
シートの構成
- 使い方
- 書き方の目安・✓ の付け方
- 記入例
- 請求書データを会計システムに登録するロボットの例
- RPAロボット仕様書・引継ぎ書
- 空欄の書式。ロボット1本ごとにコピーして使う
- 書き方の目安
- 欄ごとに書くこと・引継ぎで確かめること
項目と書き方
| 項目 | 書き方 | 例 |
|---|---|---|
| 目的と自動化の範囲 | 何のためのロボットか。業務のどこからどこまでをロボットがし、どこからを人がするかを書く | 請求書データの登録をロボットが、承認は経理課長がする |
| 起動の条件 | スケジュールで動くのか、人が起動するのか。時刻・曜日・きっかけ(ファイルが置かれたら等)を書く | 平日 8:00 にタスクで起動 |
| 入力と出力 | 読むファイル・書き出すファイルの置き場所と形式。フォルダのパスまで書く | \\fs01\経理\請求書取込\未処理 |
| 操作するシステムとアカウント | ロボットがログインするシステムと、使うアカウント名・パスワードの保管場所。パスワードは書かない | 会計システム / rpa_keiri01 / 暗号化して管理ツールに保管 |
| 例外・エラー時の動き | 想定外のデータや画面のときに、ロボットがどうするか(止まる・飛ばす)と、人がすること | 取引先コードがない行は飛ばして一覧に出す |
| 止まったときの手作業の手順 | ロボットが動かない日に、人が同じ処理をする手順。画面の名前とボタンの名前まで書く | 会計システム「仕訳入力」→「取込」で同じCSVを読む |
作るときの注意
01
作った人が書き、ほかの人が読んで直す
書いたら、作った人以外に読んでもらい、わからない言葉を直します。読んだ人が手で1回処理できれば十分です。
02
直したら変更履歴と一緒に更新する
ロボットを直したのに仕様書が古いままだと、引き継ぎで困ります。直した日に変更履歴の行を足し、ほかの欄も書き換えます。
03
止まったときの手順は実際に試す
引き継ぐ前に、後任が手作業の手順で1回処理してみます。手順が抜けていれば、その場で書き足します。
04
管理台帳と番号をそろえる
管理番号はRPA管理台帳と同じにします。台帳から仕様書を、仕様書から台帳をすぐに探せます。
項目の根拠にした規格
- 総務省「自治体におけるRPA導入ガイドブック」(令和7年7月)表4-3 開発標準の定義内容 RPAの仕様や操作方法を文書化する、動作の動画を残す、RPAの仕様と合わせて手作業で代替する際の手順を文書化する、ログインを自動化する場合は認証情報を暗号化して保存する(49ページ)
- 同ガイドブック 4.4.2 RPAの改善と継承 運用中の見直し内容が文書に反映されないと、担当職員の異動の際に引継ぎが困難になる。複数世代のシナリオがあるため、バージョン管理も必要(51ページ)
- 同ガイドブック 表4-1 RPAの運用における要点のまとめ 職員の異動・退職等の人的リスクへの対応として、仕様の文書化・保守性の確保、代替手順の整備、後任への引継ぎを挙げる(47ページ)
手作業を減らすなら
ジンベイ GenRPA
止まったときに、直し方をAIが提案する
ジンベイ GenRPAは、ボタンや入力欄が見つからないとAIが画面から探して処理を続け、直し方を提案として残します。反映するかは人が決めるので、作った人でなくても直す判断ができます。
ジンベイ GenRPAを見るジンベイ GenRPA
いまのシナリオを、作り直さずに持ってくる
WinActor・UiPathのシナリオを読み込むと、ジンベイ GenRPAのフローに変換し、そのまま変換・確認が必要・作り直しが必要の件数をレポートします。
乗り換えの流れを見るよくある質問
処理の流れが8行に収まらないときは?
大きなまとまり(ログイン・データの読み込み・登録・結果の送信など)ごとに1行で書き、細かい手順はシナリオの中のコメントに書きます。それでも足りなければ行を足してください。
シナリオの画面のコピーは貼れますか?
貼れます。シートの下の空いているところや、別のシートに貼ってください。
外部に作ってもらったロボットにも使えますか?
使えます。納品のときにこの書式で書いてもらうと、社内で直すときの手がかりになります。
どの製品のロボットにも使えますか?
使えます。RPA製品・バージョンの欄に製品名を書きます。
フォームを送信すると、すぐにダウンロードできます
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