無料で使える範囲
Power Automate for desktopは、Windows 10・11で使えるMicrosoftのRPAです。Microsoftの公式ドキュメントでは、Microsoftアカウントでの利用は追加費用なしとされています。職場・学校アカウントでも、Power Automate Freeライセンスで、PCの上でのフローの作成と、人がいる状態での実行(有人実行)ができます。
無料の範囲でも、操作の記録、ドラッグ&ドロップでの組み立て、400以上の用意されたアクション、ブラウザやExcelの操作、例外処理は使えます。個人の作業をPCの前で自動にするなら、無料で始められます。
ライセンスごとにできること
2026年10月時点のMicrosoft Learnの記載を、主な項目に絞って表にしました。○は使える、×は使えないを表します。
| できること | 無料(Microsoftアカウント) | 無料(職場・学校アカウント) | Premium | Premium+Process |
|---|---|---|---|---|
| フローの作成・記録、PCでの手動実行 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| フローの保存先 | OneDrive | 既定の環境のDataverse | 複数の環境のDataverse | 複数の環境のDataverse |
| クラウドフローからの起動・スケジュール実行 | × | × | ○(有人) | ○(有人・無人) |
| 無人実行 | × | × | × | ○(Process 1つにつき同時に1本) |
| フローの共有 | × | × | ○ | ○ |
| 実行ログの一元管理・監視 | × | × | ○ | ○ |
| プレミアム・カスタムのコネクタ | × | × | ○ | ○ |
Premiumはユーザーに付けるライセンスで、有人のロボットが1つ付きます。Processはマシンやクラウドフローに割り当てるライセンスで、無人のロボットが1つ付きます。Processをマシンに割り当てるには、そのマシンをPremiumのユーザーが登録しておく必要があります。価格は変わることがあるため、Power Automateの公式の価格ページで確かめてください。
スケジュール実行・無人実行に要るもの
- Premiumのライセンス。スケジュールでの起動は、クラウドフローからデスクトップフローを呼び出す形で行います。この連携がPremiumの機能です。
- マシンの登録。動かすPCをPower Automateに登録します。Windows 10・11のHomeエディションは、クラウドからの起動ができません。
- 無人ならProcess。無人実行では、Power Automateがリモートデスクトップの接続でPCにサインインし、終わるとサインアウトします。
- サインアウトしたPC。Windows 10・11では、ロック中を含めて、だれかがサインインしているPCでは無人実行が動きません。
無人実行の画面の解像度は、作ったときと違うことがあります。公式ドキュメントでは、これが項目を見つけられないエラーの原因になるとして、解像度の設定を勧めています。
90日間の試用ライセンスでは、Premiumとほぼ同じ機能に加えて、無人実行も試せます。
PADで十分な場合
次のような使い方なら、無料のPADで足ります。
- 担当者がPCの前で、必要なときにボタンを押して動かす
- 自分のPCの中で完結し、他の人とフローを共有しない
- 止まったときに、作った本人がすぐ直せる
すでにPower Automateの有料ライセンスを持っている組織では、Processを足すのが近道なこともあります。Microsoftのクラウドのサービスと深くつなぐ業務なら、まずその形を検討します。
乗り換えを考える場合の確認点
- 無人で動かす本数と時刻。同時に動かす本数で、必要な無人のロボットの数が決まります。
- 書類を読む作業があるか。PDFや画像から読む作業があるなら、読み取りの方法と費用を分けて確かめます。
- 画面が変わったときにだれが直すか。作った人が異動すると、止まったフローを直せなくなりがちです。
- データを社外に出せるか。実行と読み取りが社内のPCで済むかを確かめます。
いまのフローは、RPA管理台帳のテンプレートで1行1本に書き出すと、移す順番を決めやすくなります。
1台で済ませたい場合:ジンベイ GenRPA
定時の無人実行、書類の読み取り、画面が変わったときの直しまでを1台のPCで済ませたい場合は、ジンベイのジンベイ GenRPAも選択肢です。PCにインストールして使うデスクトップ型のAIエージェント型RPAで、サーバーは要りません。
- 無人実行・スケジュール・フォルダ監視を、ライセンスに最初から含みます。
- 書類の読み取りは、同梱のローカルLLMとOS標準のOCRで、社内のPCだけで行えます。
- ボタンや入力欄が見つからないとAIが画面から探して処理を続け、直し方を提案として残します。反映するかは人が決めます。
画像のまま読む方式・直し方の提案・AIエージェントの画面操作は、クラウドのAIを使います。仕組みはAIエージェント型RPAとはで解説しています。自社の業務に向くかは導入診断で、実際の動きは2週間の無料トライアルで確かめられます。
この記事は2026年10月時点のMicrosoftの公式情報をもとにしています。ライセンスの内容は変わることがあるため、最新の案内で確かめてください。Microsoft、Power Automate、Windows、Excel、Dataverse、OneDrive は Microsoft グループの商標です。


