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Copilotのエージェント構築

公開 2026.10.31

Copilotで足りない業務の見分け方|社内文書・PDF・図面で精度が出ない理由と、Copilot Studio/個別開発の使い分け

Microsoft 365 Copilotは、利用者が見られる社内のファイルやメールを根拠に答える仕組みです。そのため、資料の版や権限が整っていない業務、スキャンしたPDF・図面・複雑な表を読む業務、判定の正しさが問われる業務では、期待した精度が出にくくなります。業務ごとに「Copilotのまま使う」「Copilot Studioで作る」「個別に開発して組み合わせる」に分け、正解の例で精度を測ってから決めるのが確実です。

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Copilotが答えを作る仕組み

Microsoft 365 Copilotは、Microsoft Graphを通じて、利用者が見る権限を持つメール・チャット・文書を読み、それを根拠に答えを作ります。Microsoftの公式ドキュメントでは、利用者が少なくとも閲覧の権限を持つデータだけを答えに使うと説明されています。

つまり、答えの質は、社内の資料がどこに・どの版で・誰に見える形で置かれているかに左右されます。AIの性能だけでなく、資料と権限の整い方が精度を決めます。

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精度が出にくい4つの理由

理由起きること対処
資料の版・置き場所がばらばら古い版や関係のない資料を根拠に答える参照する範囲を絞り、資料の版をそろえる
権限が広すぎる・狭すぎる見せたくない情報が答えに出る。必要な資料が見えず答えられない共有設定を見直し、エージェントごとに参照先を決める
読みにくい形の資料スキャンしたPDF・図面・セル結合の多いExcel・手書きで、読み取りの段階で情報が落ちる専用の読み取りAIで、先に文字と表のデータにする
判断の基準が文書になっていない同じ質問でも答えがぶれる正解の例を作り、判断の基準を言葉にする

3つ目は、Copilotに限らず生成AI全般で起きます。図面は寸法・記号・位置関係に意味があり、スキャンした書類は文字が画像のままです。読み取りを専用に作ると、精度が大きく変わる業務があります。

見分けるための5つの質問

業務ごとに、次の5つを順に確かめます。

  1. 根拠にする資料は、Microsoft 365の中にあるか。業務システムや紙にあるなら、Copilotのままでは届きません。
  2. 資料は文字として読める形か。スキャン・図面・手書きが中心なら、読み取りを別に作ることを考えます。
  3. 答えの形は決まっているか。文章の下書きでよいならCopilotのまま、判定や数値を後の工程に渡すなら形を決めて作ります。
  4. 間違えたときの影響は大きいか。大きいなら、正解の例で精度を測り、人の確認を挟みます。
  5. 業務システムへの登録・更新が要るか。要るなら、承認を挟んで操作するエージェントとして作ります。

業務別の使い分け

業務の例向いている作り方理由
メール・議事録の要約、文書の下書きCopilotのまま使う利用者が見られる資料で完結し、人が読んで直す前提
規程・マニュアルへの回答Copilot Studioで作る参照する資料と版を絞れば精度が上がる
Teamsでの社内問い合わせの一次回答Copilot Studioで作る過去の回答と手順書を根拠にし、答えられないものは担当者に回す
申請内容の確認と転記Copilot Studioで作る(承認を挟む)手順が決まっており、戻しにくい操作の前に人が確認できる
スキャンした請求書・検査成績書の読み取り個別に開発して組み合わせる読み取りの精度を業務に合わせて作り、測る必要がある
図面の照合・検図個別に開発して組み合わせる寸法・記号を部位ごとに読み比べる仕組みが要る
お客様ごとの設定やデータを根拠にした回答個別に開発して組み合わせる業務システムのデータを根拠にする仕組み(RAG)を作る

最後の例は、ジンベイの公開事例に近い形です。ヘルプページに加えて、お客様ごとの設定情報と入力データを根拠にするRAGを作り、一般的なRAGと比べて回答精度が50%以上向上しました(事例を読む)。

精度の確かめ方

「使ってみた感触」で判断すると、作り方を決められません。よくある質問と正しい答えの組を、業務の担当者と一緒に数十件用意し、次の3つを数えます。

  • 正しい資料を根拠にしたか。答えが合っていても、根拠が古い版なら次は外れます。
  • 答えが正しいか。業務の担当者が決めた正解と照らします。
  • 答えられないときに、そう返したか。根拠がないのに答えを作った件数を、別に数えます。

同じ質問の組で、Copilotのまま・Copilot Studioで参照範囲を絞った場合・個別に開発した場合を比べると、どこまでをCopilotに任せるかを数字で決められます。正解の例の作り方は、生成AIのPoCで最初に作る「正解データ」で解説しています。

組み合わせ方

個別に開発するといっても、利用者の入口をCopilotから変える必要はありません。図面やスキャンした書類を読むAIを別に作り、Copilot Studioのエージェントから呼び出せるようにすれば、利用者はいつもの画面のまま使えます。

  • 入口と、社内文書で答える部分はCopilot・Copilot Studio
  • 読み取り・照合・判定など、精度を細かく作る部分は個別に開発
  • 業務システムへの登録は、承認を挟んで実行

ジンベイのCopilotのエージェント構築支援

ジンベイのCopilotのエージェント構築支援では、業務ごとに作り方を整理し、参照するデータと権限を整えてから、Copilot Studioでエージェントを作ります。図面やスキャンした書類の読み取りは、図面AIなどの個別開発と組み合わせます。最初のエージェントを一緒に作りながら、社内で作り続けられるよう引き継ぎます。

よくある質問

Copilotの社内文書の回答精度が低いのはなぜですか?
Copilotは利用者が見られる資料を根拠に答えるため、資料の版や置き場所がばらばらだと、古い版や関係のない資料をもとに答えることがあります。参照する範囲を絞り、資料の版をそろえると改善が期待できます。
CopilotでスキャンしたPDFや図面は読めますか?
文字が画像のままのPDFや、寸法・記号に意味がある図面では、読み取りの段階で情報が落ちて精度が出にくいことがあります。読み取りを専用のAIで作り、Copilotから呼び出す形にすると、いつもの画面のまま使えます。
Copilot Studioと個別の開発は、どう使い分けますか?
社内の文書とMicrosoft 365のデータで完結する業務はCopilot Studioで作り、図面・スキャンの読み取り、業務システムのデータを根拠にした回答、判定の精度が問われる業務は個別に開発します。同じ質問の組で精度を測って決めます。
Copilotに見せたくない情報が答えに出ることはありますか?
Copilotは利用者が閲覧できるデータを答えに使うため、共有設定が広すぎると、本来見せたくない資料が答えの根拠になることがあります。エージェントを作る前に、共有設定と参照先を見直します。

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出典

最終更新: 編集:ジンベイ株式会社

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